ついに単独首位に浮上した。
平田と幡地と最終組で争った土曜日は、もつれにもつれて白熱した。
「みんな伸ばしていたのでリズムよく、楽しく回れた」としびれる展開を味わいながら、「優勝争いというよりは、目標スコアに向かってプレー」。
日々設定しているという1日5アンダーに1打及ばなかったが、2番でバーディ先行すると、2アンダーでターンした後半11番から3連続バーディを奪うなど、終始危なげないゴルフで接戦をけん引した。
ワンオン狙いのティショットを左ラフの傾斜地に落とした16番パー4では絶妙の寄せを見せてバーディ。
ものすごく飛距離が出るからこそ、時に誰もいかない僻地に飛ばす自身を皮肉るように、「よく“練習”するのでイメージは出ていた」と、苦笑を浮かべる余裕も見せ、逆転の首位獲りを成功させた。
自身初の最終日最終組もまた、3日目と同じ顔ぶれでプロ4季目の初優勝に挑むことになった。
この日は単独首位から出た平田は、「61」を出した2日目に比べると、一時は2差に後退するなど精彩は欠いたかもしれない。
でも、「憲聖(けんせい)は勝負強い」と、清水。
17番では長いバーディトライを沈めて清水に1差で踏みとどまるなど「一緒に回っていて崩す感じがしない。うまいな…」と、最終日も気の抜けない相手に間違いない。
また、幡地は「伸ばしだしたら止まらない印象です」(清水)と、11番でのイーグルなどその豪打と破壊力はいうまでもなく、右のクリークにはめて1罰打を受けながら、外からパターで拾った18番の長い“パーセーブ”もお見事、のひとこと。
最終日は平田と束で追ってくる。
再び接戦は必至だが「優勝とか、相手を意識しすぎず頑張ります」と、清水。
大成が、ついに大成するか。