Tournament article
中日クラウンズ 1999
2日目最終組で回った、尾崎健夫と尾崎直道兄弟・久保谷健一、3人のコメント
「自分のほうが直道より、内側につけているのにオレは33パットで直道のほうがパットがいいんだ。スコアも差がついて、なんか納得いかないね。
12番で1メートルくらいのパーパットはずして、それがきょうのすべて。次の13、14番ホールで気持ちが暗くなって連続ボギーにしてしまったよ。
明日は、何はともあれ直道の調子がいいからさ。少しでも直道よりいいスコアで回らなきゃ、ノーチャンスだね」。
(この日3バーディ、3ボギーのイーブン。通算1アンダーで単独4位)
尾崎直道
「むこう(健夫)のほうがバーディチャンス多かったのに、僕のほうが24パットとパット数が少ないので、きっとジェット(健夫)はカリカリきてるでしょう。
でもボクはジャンボよりジェットと回るほうがやりやすいんです。ジャンボとやると、飛ばそうとして無理にひっぱたいちゃうけど、ジェットとはそういう気持ちにはならないですね。
小さいころから、ジャンボには威圧感を感じ、ジェットとは、一緒に成長してきたという気持ちがあるので、気持ちが楽になれるのでしょう。ジャンボはまわりをとりまく空気が重いけど、ジェットは軽い、そういう感じです。
しかし、パットがうまくいきずぎて怖いよ。6番、9番で8メートルくらいの。10番でも5メートルのが入っちゃうんだから。
セカンドミスしてても、寄せていれちゃうから、ジェットはボクに対して内心『汚いぞ』と思ってるでしょうが、それもゴルフなんです。
ショットが悪くてもパットがいい、パットが悪くてもショットはいい…。(優勝した)つるやオープンでも言いましたが、自分に何かいいところを見つけてやるのもゴルフだという考え方でやるようにしたら気が楽になったんだよね。
パターが入れば、ついてるぞ、という感じでね。
でもパターはこんなけ入ると嬉しくてしょうがないね。実は、ある人のパットスタイルを真似してるんです。ルーティング(ストロークに入るまでの動作)とか簡単なことなんですけどね。これまでは、いれようとして一生懸命素振りして、って感じでパットに入っていたけど、その人の真似をしてよくなったかな。これまでも、いいと思った人は、ジャンボでもワトソンでも、トレビノでも、ありとあらゆる人を研究してやってきた。…いま研究してる人は恥ずかしいから言いたくないけど、米ツアーでサングラスしてる人だよ」
(5バーディ、1ボギーの通算4アンダーで首位)
久保谷健一
「きょうはボクは、尾崎3兄弟の4人目の末っ子になったつもりでゴルフをしました。
やっぱりすごいひとたちなんで、2番あたりまでは、“アニキ”たちの重圧に呑み込まれそうになったんですが、多少、2人を持ち上げながら(笑)、接近して、雰囲気に慣れて、アニキたちを見返してやれーって気持ちでやりましたよ。
お2人と回れて勉強になったし、楽しかったです。
自分のプレーでは、16、17番でボギーが痛いですね。
最後3ホールは難関(2日間の難易度16番14位、17番4位、18番1位)ホール。(第2打で)ショートアイアン持っても、難しい。ボクも、伸ばしてきて最後ここでやっちゃう。
ここをパープレーでいける人が真の一流といえると思うんです。残り2日はぜひここをパープレーできりぬけたい」。
(5バーディ、3ボギーの68、通算2アンダー2位タイ)