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日本ゴルフツアー選手権イーヤマカップ 2001
デビュー2年目の近藤智弘
その年の“ツアープレーヤーNO,1”の決定戦と銘打って開かれるこの大会。
昨年は、自宅で試合の模様を観戦しましたが、初代チャンピオンの座についた伊沢さんは、その名にもっともふさわしい選手だと、ブラウン管の前でつくづくと感じたものでした。
そんな大舞台に、この僕も立てるなんて、今からとても楽しみですね。
ファイナルクォリファイングトーナメント・ランク1位の資格で本格参戦を果たした今季は、賞金ランク36位(6月4日現在)と、まずまずのところにつけてはいるのですが、僕自身の満足度としては『デビュー2年目にしては、良くやっている』という思いと、『情けないやつだ』という思いが半々といったところ。
と言いますのも、たとえば、3月のダイドードリンコ静岡オープン。初日、2日目と首位に立ちながら、決勝ラウンドで叩いて後退。
5月のフジサンケイでも、初日トップに立ちながら、3日目にはずるずると落っこちて、あっさりとチャンスをふいにしてしまって・・・。
ほかの先輩方からも、『近藤は、もう少し耐えなくちゃなあ』なんて諭されていますが、自分でも、ほんとうにそのとおりだと思って、目下、反省の日々(笑)なんです。
もっとも、僕は『今年中に初優勝を』なんて大それたことまでは、考えてはいないんですね。
それよりむしろ、こんな僕は、まだまだ“優勝なんか、しちゃいけない”とさえ思う。
なぜなら、万が一、今年、初優勝できたとしても、それはきっと、自分の実力によってではない、と思うから。
だって、そうでしょう? まだ一度も、ツアーでの本当の厳しさ、V争いのプレッシャーを体験したことのない選手がトーナメントに勝てるなんておかしいです。
単にその場の勢いとか、ラッキーとか・・・それ以外の何ものでもありませんよね。
そんな勝ち方は、自分にとっても、良い事ではないと思う。
今の自分にもっとも大事なことは、初日から最終日まで、じっと耐えて、ひとつでも多くのV争いを体験することです。
その経験が、僕を将来、真に強い選手へと成長させてくれる、と信じているからです。
ですから、今回の『日本ゴルフツアー選手権 イーヤマカップ』での目標も、“上位で粘ってV争いをすること”です。
会場のホーライCCは、攻めれば攻めるほどスコアにつながるコースだと聞いていますので、僕にもそのチャンスはあると思う。
僕らの世代・・・星野(英正)や矢野(東=元・日大キャプテン)は、ツアー改革の恩恵を受け、これまでもたくさんの活躍の場をいただいてきました。
そんな僕らの、今大会での活躍こそが、ツアー改革の成功を物語る、ひとつの要因にもなると思う。
また、ファンのみなさんの期待にも報える大きなチャンスです。
ホーライCCでも、尊敬する田中秀道さんのように、豪快で、キレのあるプレーを目指して頑張ります。
大会週は、ぜひ会場に足を運んでいただき、ますますのご声援をお願いします。
会場で、ファンのみなさんとお会いできることを、近藤は、心から楽しみにしていますからね!!」
★ 近藤智弘(こんどうともひろ)プロフィール
1978年6月17日、愛知県出身。小学校6年生のときにゴルフを始めた。
千葉県・東京学館浦安高2年のとき、日本ジュニア選手権で優勝。
専修大学3年のとき日本学生選手権を、翌4年生には、日本アママッチプレー選手権を制した。
昨年4月のつるやオープンで、ツアーデビュー。同じく、昨年デビューの東北福祉大学出身・星野英正とともに、大物ルーキーとして注目を浴びた。
2年目の今季は、昨年の出場優先順位を決める、ファイナルクォリファイングトーナメントランク1位での参戦。
開幕2戦目のダイドードリンコ静岡オープンでは、初日2日目に首位、5月のフジサンケイクラシックでも、初日にホールインワンを達成してトップに立つなど、早速、大物ぶりを発揮している。
身長168センチ、体重60キロ。