Tournament article
住建産業オープン広島 2002
「2番のバーディが自信に」
松林を吹き抜ける強風など、“どこ吹く風−”
難コンディションの中、フェード、ドローと自在に打ち分け、圧勝した。
520ヤードの2番パー5。
第2打は、約20メートルの木に、完全に前をふさがれていた。
本来ならば刻みを余儀なくされるシーンでも、ホは、230ヤード先のグリーンしか、見ていなかった。
迷わずスプーンを抜き、鋭いフェード球で、みごとに木の左がわをすり抜けて、グリーン手前まで運んだ。
アプローチで、2メートルにつけ、バーディ。
「実は、これで、ちょっと自信が出たんですよ」と、はにかんだ。
チャレンジツアーから挑戦した昨年は、スポットで、3試合のレギュラーツアーに出場している。
そのとき、シード選手たちのプレーを仔細に観察し、彼らと、自分との力の差を、「アプローチのうまさ」と分析。
今年2月には、師匠の林陳漢プロ主宰のニュージーランドでのジュニア教室についていき、みっちりと、アプローチの技を磨いた。
「寄せる、というよりも、入れるつもりで。そんな練習を、たくさんしてきました」
この成果を存分に発揮して、日本でのツアー初優勝につなげた。
先月は、肺に空気が入り込み、息が苦しくなる病気で、1週間、入院した。
絶好調期だっただけに、「残念でしたが…」
数週間を棒に振り、悔しい思いもしたが、そんなブランクなど、微塵も感じさせない、今回の快勝だった。