ツアーも残すところあと3試合。片山が感慨深げにつぶやいた。
「何が嬉しいって、1年の終わりが見えてきたことが嬉しいねえ…」。

今年も、全力で駆け抜けた。特にここ数週間は、原因不明の体調不良に苦しみながらの戦いだった。
「身体を直すので精一杯。それ以外には考えられない」と一時は、笑顔も消えた。そんな苦しい状況だったにもかかわらず、賞金レースで依然としてトップに立っている。
このままゴールを駆け抜けることができれば、長かったこの1年も、最高の年になる。

「今週は、体調と、ゴルフの調子がちょうど良い感じで重なっているから。強豪もいっぱい来ているし、その中で、あと残り3つのうちいくつ勝てるか、ということを考えていきたいと思ってる」。
初の賞金王に輝いた2000年以来の大会2勝目を、にらんでいる。

その片山を、約1700万円差のランク2位で追う谷口も、気合十分だ。
今年2年ぶり、2度目の賞金王がかかっているだけでなく、年内に世界ランク50位に食い込めば、来年のマスターズトーナメントの出場権も手に入る。

現在、同ランク62位。
ウッズほか、世界ランカーが集うこの舞台で頂点に立てば、一気にランクインの可能性もある。
夢実現にむけて、まさにいまが攻め時。
「せめて、日本では彼ら強豪に負けないように…。今週はぜひ“内弁慶”でいきたいね」と、谷口がやる気を見せた。

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• 片山 晋呉
• 谷口 徹