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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2006
片山晋呉「青木さんに並びます」
スタートの1番ティ。片山の登場に、騒然となった。どういうわけか、トレードマークのテンガロンハットを、頭に2個乗せていたからだ。
そのままの状態で素振りする様子に、ひそひそ話がだんだん大きくなる。
「あのままプレーするつもりなのかな?」。
「そうしたら、あの帽子はどうなっちゃうんだろう」。
「それより、ちゃんと打てるのかな?・・・」。
ギャラリーの疑問と期待が膨らむ中で、いよいよティオフ。
名前が呼ばれた瞬間、いきなり帽子に手をやって、そのまま勢い良く観客席に投げ込んだ。
賞金王からのサプライズ。
「せっかくだから、何かやって盛り上げたかった」という。
初日に、実際にかぶっていたというこのプレゼントのほかにも、電光掲示板付きベルトや、前日3日目にはハットに3つの王冠をプリントするしゃれっ気も見せた。
細部までこだわって、見せ場を作った。
「なんだあいつはバカじゃないか・・・と言われても、これを喜んでくれる人もやっぱりいるから。そんな人たちのために、これからもツアーを盛り上げていきたい」という片山は来年いよいよ、青木功に続く4年連続の賞金王がかかる。
この日最終日、その青木に「いまはお前しかいない」と、言われてはっきりと答えた。
「青木さんに並びます」。
まだまだ、譲るつもりはない。