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KBCオーガスタ 2007

地元・福岡県出身の小田孔明「名前に負けないくらいの存在感で頑張りたい!」

まだ未勝利ながら、今季すでに獲得賞金3400万円を超えて、初シードに当確ランプを灯した小田は、今週のKBCオーガスタの地元・福岡県の飯塚市出身。

小1でゴルフを始めるきっかけとなったのが、ディフェンディングチャンピオン手嶋多一の父・啓さんだった。
小田の父・憲翁さんが、たまたま啓さん経営の練習場のメンバーだった。たびたび、父親にくっついてやって来る孔明に、啓さんが目をつけたのだ。
「良い体格をしている。ゴルフをやってみないか」と、声をかけられ啓さんのレッスンを受けることに。

そのころ、手嶋はすでに福岡の怪童と呼ばれており、九州ではその名を知らない人はいなかった。
そんな縁もあり、「どうせやるなら多一さんのように有名な選手になりたい」と、小田もプロ入りを意識するようになったという。

今年は、その手嶋が会場にいない。
念願の地元での大会初制覇を達成した昨年末、欧州ツアーのQスクールに挑戦。ランク19位に入ってみごと出場権を手に入れて、初の本格参戦を果たした今年は初シード入りを目指して奮闘中だからだ。

スター選手になりかわり、開催コースの芥屋ゴルフ倶楽部で今年こそ主役を張りたい。

“孔明”は文字通り、諸葛孔明(しょかつこうめい)から取った。憲翁さんが三国志の大ファンで、中でも政治・軍事の両面で千人に一人という非凡な才覚を発揮して、特に「赤壁の戦い」で大活躍したその人に強く憧れていたのだ。

小田自身も、物心ついたときからそれを題材にした小説や漫画本を全巻買い揃えるほど熱中し、壮大な歴史物語にのめりこんでいった。
かの人物の偉大さ、聡明さに強く惹かれるようになったものだ。

一方で、「名前負けしないかな」との不安を感じたこともあったそうだ。
「諸葛孔明は中国では知らない人はいないほどの人物。それだけに自分の名前を、少し重荷に感じる時期もあった」と苦笑いでこぼした小田だが、一度聞いたら忘れない。インパクトの強いこの名前を、絶好調の今年こそファンの胸に刻み付けたい。

「名前に負けないくらいの存在感で頑張りたい!」。
忘れられない夏にしたい。

小田孔明(おだこうめい)
1978年6月7日生まれ。福岡県飯塚市出身。
小1でゴルフを始め、東京学館浦安高に特待生で入学。2000年にプロ転向を果たし、2003年にマンシングウェアオープンKSBカップでツアーデビュー。
身長176センチ、体重95キロの体格を生かし、今季平均288.42ヤード(ランク7位)の豪快な飛距離はみどころたっぷり。

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