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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2007
日本代表ペアが揃って好スタート
同じスコアで並んだ平塚哲二は、底冷えのこの日初日を綿の長袖1枚に、ダウンベストだけで通した。
上からセーターを着ることも考えたが、「重ね着すると体の動きが鈍くなる」。
スイングへの影響を配慮して、最後まで薄着でのプレーは「かなり寒かった」と一応は震えてみせながら、9番でチップインバーディを決めるなど、フロント9でボギーなしの4バーディは一時は首位を独走した。
今年5月の三菱ダイヤモンドカップで難攻不落の大洗(茨城県)を制し、同コースで2度の大会制覇。前回の2004年は左胸を剥離骨折、左ひざはじん帯断裂という深刻なケガを負いながらツアー2勝目をあげている。
多少のケガや体調不良では、絶対に休まない。
「そこに試合があるなら這ってでも行く」。
強靭な体力に、ついたあだ名は名前を文字って“哲(鉄)人(てつじん)”だ。
海外遠征を挟んだ連戦続きのせいだろうか。この日も朝、起きた瞬間にあばら骨に刺すような痛みを覚えたが、そんな素振りはみじんもみせない好スタートだ。
揃って3位タイにつけた平塚と谷原は、先週のワールドカップで2年連続のコンビを組んだばかり。
昨年、ブービーのリベンジを誓って現地入りしたものの、今年もまた25位と奮わず、谷原は「もうコンビ解消です。あの人とはかみ合わない」と、相手は7つ上の先輩ながら飲み仲間のよしみで遠慮のない愚痴をこぼしたが、兄貴分の平塚はあえて余裕で「僕は、先週のことはもう忘れましたよ」と笑ってみせたが、胸の奥に秘めた思いは2人とも同じ。
先週の悔しさはこの最終戦で晴らす。
「・・・そうなればいいな」と、口を揃えた。