Tournament article
サン・クロレラ クラシック 2007
プレーオフに敗れた鈴木亨
何よりの“お祝儀”に、3年ぶりのツアー通算8勝目を持って駆けつけるつもりだったのだが・・・。
プレーオフ3ホールの末に2位に甘んじて、これから会う中嶋の第一声を想像しつつ、それでも胸を張って報告できることもある。
この日は単独首位でスタートしながら、一時はV戦線から脱落。
しかし“小樽のアーメンコーナー”と呼ばれる上がりホールで息を吹き返した。
特に最難関の16番。504ヤードと距離が長い上に、手前に池が大きく口をあけるこのパー4で5メートルにつけて連続バーディを奪った。
土壇場で再び首位を捉えたのだ。
久しぶりの最終日最終組だった。
一度は崩れながら、「5アンダーまでいけば、チャンスはある」と最後まで諦めず、スリリングな展開に持ち込めた。
「優勝争いってほんとうに良いものだなって」。
心からそう感じられたことが、今回の何よりの収穫だ。
もちろん、敗れたことは悔しいに違いないが、「後半の5ホールでよいゴルフできたことを大事にしたい」という41歳は確かに、復活の手ごたえを感じている。
「こういう経験をバネに、鈴木亨はもういちど強くなって戻ってくる。ばら色の40代にする」。
中嶋にも、そう話すつもりだ。