鬼の形相で戦った先週の日本プロ。最終日を前に２位と７打差をつけながら「最後の最後まで緩めないでやる」と言い切って、ツアー通算24勝目をあげた。永久シードが与えられる通算25勝まであとひとつと迫った今週は一転、開幕前から笑顔が絶えない。

「あえて気合いを入れてない」という。
ゴルフの調子は絶好調。
だから「今日はまだ練習日の月曜日くらいの気持ちで。余裕でやっている」とは言いながら、この日初日は８番、９番で連続チップインバーディを奪うなど、４アンダーは昨年の賞金王谷口徹と並んで８位タイのスタートに「優勝争いすれば、また自然とスイッチが入ると思う」と、ニヤリと笑った。

２週連続優勝は、初の賞金王に輝いた２０００年の12月。ゴルフ日本シリーズＪＴカップと、ファンケルオープンＩＮ沖縄だが意外にもこれ１度きりなのは「優勝争いでは、いつも燃え尽きるから。いつも、連勝しようとも、思ってないから」。

一球入魂。それがこれまでのやり方だったが、快挙を目前にして今回ばかりは「出来るかもしれない、とも思ってる」と自信満々。
実現すれば、二重の喜びだ。

• 片山 晋呉
• 谷口 徹