Tournament article
The Championship by LEXUS 2008
ホストプレーヤー3人の初日は・・・
「もちろん、頑張りたい気持ちはある」。
しかしゴルフのほうが、なかなかついてこない。
「とても気持ちよくプレー出来ない」とこぼすような状態ながらも25位タイスタートに、「人生いろいろ(笑)。先は見えない状態ですけど、頑張ってます」とアピールした。
昨年からスポンサー契約を結ぶ近藤智弘はこの日、スコアが動いたのは17番のボギーだけ。
最終18番は、1メートルの絶好のチャンスを外してとうとう、バーディがひとつも取れないまま終ってしまった。
ホールアウト後は主催のトヨタ自動車の取締役相談役で、社団法人日本ゴルフツアー機構の理事を務める奥田碩氏の激励を受けて恐縮しきり。
「いくつかチャンスがあったのに全然決まらなくて」と、見せ場のなかったこの日のラウンドに苦笑いで頭をかいた。
しかし夏場に発症した足底筋膜炎は確かに回復に向かっているし、けっしてゴルフの状態は悪くない。
「ハマれば上位に食い込める」。
恩人の前で、2日目以降の巻き返しを誓った。
そして“3人目”は石川遼だが、前半の18番でボギーを打ってから躓いた。
3番パー5で残り280ヤードの“直ドラ”の第2打をチョロ。90ヤードほどしか距離が稼げず、またボギー。
そこから立て続けにスコアを崩し、3オーバーは67位と大きく出遅れた。
プロ転向後のツアー初優勝をあげた先週は、ただ上げて下ろすだけで「ボールが勝手にカップインしてくれる」ような感覚でプレーが出来た。
しかし、この日は「カップに入れるという気持ち。無理矢理打っていた」と、振り返る。
「先週の最終日は今日と正反対のゴルフが出来ていただけに、悔しさが増すラウンド」と、唇を噛む。
3試合連続の予選落ちを喫したANAオープンと、アジアパシフィック パナソニックオープンと、コカ・コーラ東海クラシックに続くホスト大会4戦目に、今度こそと力が入ったか・・・。
しかし17歳は頑として首を横に振る。
「プレッシャーとは思いたくない。それでゴルフがどうこうなったと言うのはトヨタさんに申し訳ない」。
だから絶対に諦めない。
「後半は簡単にボギーにしたけど、予選通過が出来る順位で踏みとどまれた。まだ3日ある」。
埼玉県松伏町の自宅から、コースまで車で30分。
小学生のころからお世話になる昔なじみの応援団の期待を裏切ることを一番よしとしないのは他でもない、石川自身だろう。