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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2009

小田孔明も初のメジャーに「目標は優勝です」と

「今日も常にブレンダンを意識した」という最終日。バーディのたびに、ガッツポーズで気合いが入った
ランク2位につけていた小田にとって、この全英オープン日本予選最終戦は、最後まで気の抜けない戦いとなった。最終日もやはり、同ランク5位のブレンダン・ジョーンズが、ひつこく小田にくっついて来た。
日本予選ランキングで現状ただひとり、小田を逆転できる可能性を持つ選手の存在に「気にしないように」と頭では思っても、本人も喉から手が出るほど欲しかったメジャー切符を前に、この日も「ブレンダンのことしか頭になかった」と苦笑する。

途中、何度もスコアボードを確認し、ジョーンズのスコアに一喜一憂し、13番パー3で池に入れてダブルボギーを打って一度は落胆し、難しい終盤の17番パー3で下りの2メートルを入れて確信した。

「…よっしゃ、これでイギリスに行けるぞ!」。

4つある世界メジャーの中でも、もっとも憧れていたのが全英オープンだった。
子供のころ、読みあさった人気ゴルフ漫画「あした天気になあれ」の主人公・向太陽は、物語の最後にセントアンドリュースで行われた全英オープンに出場するのだ。

「だからほんとは僕も、セントアンドリュースに出たかったんですけど。とりあえず、今年一度経験して、また来年!」と、彼の地で開催される2010年大会までも視野に入れた。

目標もでっかい。
「夢は優勝ですよ」と小田。
「それで、日本の賞金王も確定させて、僕と同じ出身(福岡県)の麻生総理から国民栄誉賞をもらう…」と、すでに頭の中では壮大なストーリーが出来上がっている?!

漫画に勝るとも劣らぬ夢物語を語る一方で、現実もしっかり見ている。
「どういうゴルフをしたいかって? どういうゴルフも出来ないでしょう」と首を振り、「緊張もするでしょうし、ラフとか風とか…とにかく一度経験しないことには次の計画も立てられない。今年は、ギャラリーを魅了するショットを1回でも2回でも見せられればいいと思う」と、最後は謙虚に話した。


  • チャンピオンと、他の全英出場者(左は池田)と表彰式に参列した小田(右)
  • R&Aの方から受け取った全英オープンの選手証を誇らしげに受け取る

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