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The Championship by LEXUS 2009

山下和宏が記念日に好発進

スタートの1番で、いきなり2メートルのバーディチャンスについて、「良い日になりそう」と、色気を出したのもつかの間だった。

絶好の距離を外し、さらに2番で左の林に打ち込んでボギーを打って、「よりによってこの日に、こんなスタートってないよな」。
テンションは急降下だ。

絶対に出遅れたくなかった理由は、初日のこの日5日(木)が山下にとって、大事な日だったから。

自身は36歳の誕生日と、妻・由美子さんとの2年目の結婚記念日。
そんな日に、このままでは終われない。

気合いが入った3番は、ピン横50センチにつけてようやく「落ち着いた」。
トップ10入りはこれまで7回の今季は、「大きな怪我さえなければ、いつでも上位に来られる」とのひそかな自信もあり、スタートの躓きも最後にしっかりと取り返した。

最終18番で、左のラフから90ヤードの第3打をピンそば1.5メートルにつけてバーディフィニッシュ。

4アンダーは、5位タイに「ハッピーバースデー!」と、満面の笑みで自らを祝う好発進と、1歳と半の長男の子育てに追われながら夫の留守を守ってくれる由美子さんには「プレゼントを考えていますが、中身は内緒」と、ハッピーモード全開だ。

そしてそんな記念の週に、何よりの贈り物はやっぱりツアー初優勝だ。本人にも絶好調の今季が、その最大のチャンスという思いがもちろんあり、「今年を逃す手はない」と相当の意気込みもある。

だが、ツアー外競技の地区オープンで優勝を経験して思うことは、「勝つときは、全然意識せずに戦って、気づいたらそこにいたという感じで」。
勝ちたいと思えば思うほどにペースを崩すということを、身を持って知っているだけに「明日以降も心の波を出来るだけ少なくして、最後にチャンスが迎えられるところにいられたらいい」と、平常心で挑む。

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