記事

ANAオープン 2010

J・チョイは「簡単に見えるけど、めっちゃ難しいねん」

ご両親の仕事の都合で、11歳で渡米して、国籍を取得した韓国系アメリカ人は、北海道特有の洋芝が得意なのかと思いきや、「ここ最近、ずっとコーライ(芝)でやってるから。もう忘れたわ〜」と“流ちょう”な関西弁が飛び出した。
「洋芝は、めっちゃ簡単に見えるけど、実はめっちゃ難しいねんで!!」。

それでも、身にしみついた感覚は、残っている。
「洋芝はフライヤーしないから、距離感さえ気をつければ大丈夫」とたくましく、後半の10番パー4では、残り65ヤードの第2打を、サンドウェッジでチップイン。

最終18番は右の林に打ち込んで、第2打は出すだけのピンチも奧から5メートルのパーパットをしのいだ。
通算5アンダーは、首位と2打差の単独3位で決勝ラウンドを迎える。

ニューメキシコ大学を卒業後、米ツアーを目指してミニツアーなどで腕を磨いてきたが、なかなかチャンスに恵まれず、稼ぎ場を求めて来日したのは昨年。

滋賀県のタラオカントリークラブに籍を置き、日本ツアーは出場予選会のクォリファイングトーナメントに挑戦した。

ファイナルステージでランク3位に入り、出場権を手に入れた“ルーキー”だが持ち前の明るさで、早くも馴染んでしまった。

「ご飯も美味しいし、コースはどこも完璧に整備されているし、選手も、スタッフもみな本当に親切で。日本ツアーはめっちゃ楽しい!!」と毎週、ウキウキでコンスタントに成績を残し、今季はすでに3度のトップ10入り獲得賞金も1900万円を超えて、賞金ランキングは24位と初シードにも当確ランプをともして、あと狙うはひとつしかない。
ツアー初優勝を目指して、「とにかくアグレッシブに行きます!」とプレッシャーは微塵もなく、むしろますますノリノリだ。

関連記事