プロ17年目のJ・チョイに、関西出身の大ベテランが惜しみない称賛を浴びせた。
「お前みたいに簡単にゴルフするやつ見たことないわ」と、谷口徹。
「谷口さんにそんなん言われたら嬉しいわあ…」と、ご満悦で返した。
日本ツアーで戦いはじめて12年。
3か国語を器用に操る韓国系アメリカ人だが、一番得意なのは「関西弁」で、一番好きな言葉は「せやね」。
プレー後の囲み取材も「今日はラフに入ったのが出てきたり、ラッキーやった」と、流暢だった。
スタートから2ホール続けてチャンスを逃して悔しかったが6アイアンで、入りかけのショットをした3番パー3から一気に4連続バーディ。
前半で伸ばして後半に耐える宍戸のセオリーに則り、単独首位発進し、「こんないいゴルフができたのは久しぶりやね」と、ご機嫌だった。
5年ほど前から乱視に悩み、俳優さんみたいなサングラスも実は度付き。
定期的な調整が必要で、一時期、主にパッティングに精彩を欠いたが、今は良好という。
「かっこいい? 似合ってる? 嬉しいわあ」と、真っ白い歯を見せた。
韓国に生まれて12歳で単身、米ゴルフ留学。
ニューメキシコ大を卒業し、2006年にプロになった。
日本は2009年のQTで9位に入り、2010年から本格参戦。滋賀県のタラオカントリークラブに所属し、関西弁を習得したのもこの時期。
2012年の「とおとうみ浜松オープン」で5打差の逆転初優勝を飾ったが、故障が重なり2014年にシード落ちを喫した。
長く低迷が続いていたが、コロナ禍の昨季、ダンロップフェニックスで大会史上初のアルバトロスを達成するなど賞金ランク43位で、6季ぶりの復帰を果たした。
オフは自宅のニューメキシコで家族サービスに徹する二児の父。
「来週終わったら、1回家に帰ります」。
大きな土産を持って帰ろう。