記事
アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ 2015
2位タイのリチャード・T・リーはカナダ系韓国人の24歳
「フェアウェイが狭く、ラフが深くて。90%以上の力で振ると、制御出来ない」。そういえば、ジュニア時代は母国カナダのナショナルチームの一員として、日本の試合に出たときもそうだった。主戦場のアジアと同じように、攻め一辺倒では大けがをする。
「70%くらいの力で打った」と、フェアウェイを外したのもこの日は2回だけと、理想どおりのゴルフが出来た。「このコースで6バーディは最高のスコア」と、胸を張った。
リーはカナダで生まれのカナダ育ちも父親のヒョン・チョルさんは、韓国で活躍したプロゴルファー。まだ韓国ツアーを回っていた時代のK・J・チョイとは、寝食を共にするなど、お父さんも米ツアーを目指したそうだが、「当時はまだ、韓国内でプロをサポートするシステムが整っていなくて」と、夢半ばで息子に託した。
「僕も、いつか米ツアーで活躍して、4大メジャーで勝てるような選手になることが目標です」。
その足がかりをアジアで築く。
今大会の獲得賞金は、アジアと日本両ツアーの賞金ランキングに加算され、勝者には両ツアーのシード権が与えられる。
「僕にとっても、もちろん非常に魅力的なお話です」。
昨年12月には日本ツアーの予選会「ファイナルQT」を受験。しかし計6日間の長丁場は、予選ラウンドの最終日にあたる4日目に予選落ち。「カードが取れなかったのは、非常に残念でしたので。ここで優勝できたらもちろん、日本ツアーに参戦したい」。起死回生に向けて、好発進した。