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谷口徹賞金ランキング賞受賞
最後の出場は2003年だった。
初出場の前年から2年連続の挑戦も、やはり予選落ちに終わって「相当悔しい思いをしていたから。ぜひもう一度行って雪辱を晴らしたかった」。
ひそかにリベンジを心に誓ったものの、「もっとも出場のハードルが高いメジャー戦」が、このマスターズだ。
かくいう谷口自身、何度かあと一歩のところまでいきながら、なかなかトップ50に入れないでいたものだ。
それだけに、4年越しに念願かなって早くも気合が入っている。
「今度はもっと良いプレーを見せたい。ぜひ予選を通過して、あそこで4日間プレーがしたい」と、気持ちは逸る。
今年のチャンピオンのザック・ジョンソンとは以前、同じ組でプレーしたことがあるという。
目を剥くほど飛ばすわけでもなく、それほど印象に残るという選手でもなかったが、早起きしてチェックした衛星中継は、別の意味で度肝を抜かれた。
「メジャーで残り200ヤードなら、狙わないとブーイングが出そうな雰囲気。その中で、彼は刻みに徹して勝った。それが凄いと感動した」。
同時に、大いに勇気づけられた。
「俺だって、マスターズであんなふうに刻んでもOKなんだ、と・・・」。
まして谷口には飛距離を補って有り余る、ショートゲームがある。
あれからますます精度を増した、正確無比なアイアンショットもある。
自信をつけて、4年ぶりに舞い戻る3度目のオーガスタ。
「・・・ぜひ、楽しみたいね」。
4月には、日本のキングとして堂々とかの地に立ちたい。