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東建ホームメイトカップ 2009
2009年のチャンピオン第1号は小田孔明に!!
「今年は、打倒・晋呉さんでいきます!」。
昨年11月のカシオワールドオープンで念願のツアー初優勝をあげて火がついた。
「これまでも、回りに宣言することで夢をすべて実現してきた」という小田は、さっそく年賀状にしたためた。
「2009年は、賞金王を獲ります」。
とはいえ目指す片山晋呉は今年すでに、世界ゴルフ選手権アクセンチュアマッチプレーとマスターズで早くも4874万2980円を稼いでいる。
もたついている暇はない。
そのためにも春先からスタートダッシュをかけるつもりだった。「去年の初優勝がまぐれと思われないうちに1勝して、2勝、目標の3勝とつなげていく」。
チャンスは思いがけず、いきなりこの初戦からやってきた。
幾度かのピンチを迎えた前半はしかし運にも恵まれ、たいして大きな怪我もせずに折り返すと、土壇場でリーダーに食いついた。
18番で、3メートルのフックラインをねじこんだ。あがりの連続バーディで首位の金鍾徳に追いつくと、ますます思いは強まった。
「ここまで来たのだから、絶対に勝つ」。
しかし1ホール目はバンカーから8番アイアンで5メートルにつけたバーディチャンスが決められず、2ホール目は金と揃ってグリーン奧に打ち込む絶体絶命のピンチ。
しかも、金のアプローチはドロップできる位置にあり、また2度のドロップ後もなおギャラリースタンドがスイングの妨げとなったためプレースできることになり、「金さんがぴたりと寄せてくるだろう」。
ほとんど負けたと思ったが、先に打った金がほぼ同じ距離のパーパットを外したことで、気合いが入った。
「これ以上、プレーオフに行きたくない。絶対に入れる!」。
執念で沈めたパーパット。
昨年の初Vで、優勝争いにはもう慣れた。複数年シードを手に入れたことで、気持ちに余裕もできた。緊張で手が震えたのは、最後のこのウィニングパットだけだった。
この開幕戦の今年の賞金総額は、2000万円アップの1億3000万円。
優勝賞金は2600万円。
大会初日の16日木曜日に1歳の誕生日を迎えた長男・龍亮(たつあき)くんへのビッグなプレゼントに「ほんとうに、ありがとうございます!!」。
大会主催の東建コーポレーション株式会社の左右田鑑穂・代表取締役社長への感謝の気持ちもぬかりなく、大会初の取り組みにも意欲を燃やす。
この東建ホームメイトカップと2週後の中日クラウンズの順位をポイント換算し、その最上位者に賞金1000万円が贈られる「2009JGTO中部スプリングダッシュ賞」。
さっそく優勝の100ポイントを獲得した小田は、「クラウンズも死にものぐるいで戦います」と、またひとつ目標を追加して鼻息荒い。