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韓日激突!! 今週「MILLION YARD CUP(ミリオンヤードカップ)」
つまり、「ミリオンヤード」の距離を隔てた両国が、互いの名誉をかけて戦うことで、日韓ゴルフのさらなる成長といっそうの親睦を深めていこうとの思いを込めて命名された。
2004年の初回から、6年のブランクを経て、2010年に再開されて以来、過去3度とも開催地は韓国。日本にとって“アウェイ”の戦いは、昨年に優勝杯を奪還されて、苦杯をなめた。
再び2度目の栄冠をかけて争う戦いの舞台は大会4度目にして、初の“ホーム”での対戦となる。
長崎県のパサージュ琴海アイランドゴルフクラブで、日本チームがリベンジに挑む。
同コースは一昨年に日本プロが開催されており、大会初制覇を達成した谷口徹がこのほど、最年長メンバーとして名を連ねたのが頼もしい。
谷口に次いでベテランの深堀圭一郎が、元選手会長の経験を生かした抜群のマネジメント力で、チームをまとめる。42歳の藤田寛之はもはや、2004年の初回からの常連メンバーとしてチームの要となる。
一昨年に続いて2度目の代表入りに、早くも緊張の色を見せる小田龍一や近藤共弘と高山忠洋は、昨年に続いて息もぴったりのにぎやかな同級生コンビはムードメーカーの役割も期待出来る。
谷原秀人はリベンジに燃える。当時、チーム最年少で登板した2004年大会で、プレーオフにかり出されてY・E・ヤンにこてんぱんにやられた。「思い出したくもない」。あの屈辱を払拭せんと、すでに鼻息荒い。
石川遼は、アメリカでの5連戦を経て合流する。ますます逞しくなって、母国を勝利に導く。
そしてキャプテンの青木功の指名を受けて、代表入りしたのは池田勇太と藤本佳則だ。オファーを受けた時点では、2人とも肩身が狭かった。特に今年、デビューしたばかりの藤本はまだ勝ち星もなく、メンバー発表の記者会見でも代表に選んでおきながら、青木に「お前のゴルフを見たことがない」と、平然と言われて苦笑するしかなかったが、“世界のアオキ”の野性の鑑識眼に、狂いはなかった。
確かに、新人の“生ゴルフ”こそまだ見たことがなかったかもしれないが、今季これまでの藤本のデータと周囲の評判、またアマチュア時代には、先輩の池田とともに東北福祉大でチーム戦の経験が豊富であることなど、ぬかりなく情報を集めて回った上で、「こいつだ」と白羽の矢を立てたのだ。
代表選出直後に達成した「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」でのツアー初Vは、そんな青木の期待にさっそく応えた形となった。ルーキーとは思えない堂々たるその戦いぶりを、今度こそ目に焼き付け青木は、藤本に「お前の名前はもう忘れない」と、告げた。
また同大会では池田も後輩に負けじと3位につけて、揃って弾みと自信をつけての代表入りだ。キャプテン・アオキの布陣が、2年ぶりのタイトル奪還といきますか。乞うご期待である。
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