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ダイヤモンドカップゴルフ 2012

J・チョイは「今週も勝ちたい、ただそれだけ」

まだ先週の続きをやっている。「なんかまだ、ゾーンに入ってるみたいで」。スタートの10番は、確かに先週の最終日を彷彿とさせた。微妙な風を計算して、9番アイアンで低く打ち出した131ヤードの第2打は、ピンそばの50センチに「今日もショットが良かった」と、自画自賛の64だ。

しかも、悲願のツアー初優勝をあげた「とおとうみ浜松オープン」の最終日に続いてこの日もボギーなしのゴルフに、同じ組で回った歴代の賞金王たちも、目を見張った。

一昨年の金庚泰(キムキョンテ)は「今日のジェイは1回もミスがなかったし、もう完璧! 8アンダーだけど、それ以上のゴルフという感じ」と、感心しきりだ。

先週は、ほうぼうからお祝いのメッセージを受け取った。
「でも、それも日曜日で終わり」と自らきっぱりと、線を引いた。
「月曜日から、また新しい大会が始まる。初優勝も、今週になれば過去の話になる」。

自身への戒めも込めて、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に、数々の祝辞のお礼と「今週からまた頑張る」といった内容の、決意表明を掲載した。
「それで、もう先週の話は終わり! いつまでも浮かれていてはいけない」。

あと一歩で勝てずにいるときは、周囲に「もう“チョイ”だね」と冗談交じりに励まされたものだが、勝てば「相変わらず絶好チョイだね!」。
引き続きの好発進に、確かに先週の勢いがまだ続いていることを、本人も自覚している。

勝てば翌週から自信満々でプレーが出来るのだろう、と想像していた。
「でも、実際は何も以前と変わらない」。
ひとつ勝ったからと言って、「自分はまだまだ」という気持ちには何ら変わりはなかった。

今週の出場選手144人は、「みなさんが上手で、みなさん全員に勝つチャンスがあって、誰が勝ってもおかしくない。日本ツアーは本当に上手い人が多いので」。
勝ってなおさら、その思いを深くした。

今週は、2週連続Vのチャンスがかかるが、そういう意識もあえて捨てている。
「僕は2週連続をやりたいのではなく、ただ、今週も勝ちたいだけ」。
今週も、頂点にむけてひた走る。

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