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2008年度ジャパンゴルフツアー表彰式を開催

今年の表彰式は、青木功ら永久シード選手がプレゼンターをつとめるという演出がされて、さすがの片山も緊張の面持ち…
凛々しいスーツ姿もまた似合っている。2008年度のジャパンゴルフツアーは「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で幕を閉じたがその翌日の8日(月)、今季の全25試合を全力で戦い抜いた選手たちがゴルフウェアをひとまず脱いで、都内のANAインターコンチネンタルホテル東京に集結した。

部門別ランキングほか、各特別賞を受賞した選手を表彰する恒例の「2008年度ジャパンゴルフツアー表彰式」。

各受賞者たちはコースで見せるのとはまた違った晴れやかな表情で壇上に立ち、参列したツアー初優勝や初シード入り、またはシード権の確保に成功した選手たちは、安堵や喜びが混ざった笑顔で来季への意気込みを新たにした。

2年ぶり5度目の賞金王に輝いた片山晋呉の王座奪還への道のりは、すでに昨年のこの日から始まっていた。
谷口徹に4年連続の快挙を阻止されて、「しばらく眠れないほどの悔しさ」を味わった。
スポットライトの陰で改めてリベンジを誓い、表彰式の会場からその足でジムに直行。

「スーツからトレーニングウェアに着替えて汗を流した」という。

もともと極限まで自らを追い込むスタイルで、ゴルフに取り組んできた男だが、オフはこれまで以上にのめり込み、心身ともに鍛え上げて迎えた今シーズンだった。

それだけに、再び返り咲いた喜びはひとしおだ。
しかも今年は特に、忘れられない年になった。
10月の日本オープンでツアー通算25勝を達成。

人一倍こだわる日本一の舞台で、史上7人目の永久シード入りを果たした。
AONが80〜90年代のツアーを席巻したように、“片山時代”を確固たるものとした証でもある。

今年の表彰式は、永久シード選手が各賞のプレゼンターをつとめるという工夫がされていた。
片山は今年3冠。
最優秀選手賞と平均ストローク賞と、そして賞金ランキング賞の記念のトロフィーは、ツアー通算51勝の青木功から贈られた。

また表彰式のあとは、その中の青木功、杉原輝雄、中嶋常幸、尾崎直道らとともに壇上に出て、トークショーを繰り広げた。
幼いころから憧れてやまない偉大な選手たちの仲間入りを果たしたことを、改めて実感したシーン。

「重かったですね。あの中に自分も入ったということは、とても重いことなんだと思いましたね」。

トークショーのあとは揃って記念撮影に応じ、「その写真を僕自身が写メ(写メール)に撮りたかった」と興奮した今季の賞金王に、4年連続を含む過去5度の賞金王に輝いた青木が贈ったお祝いのメッセージは「これからは、ますますその自覚と責任を持たなければならない」。

本人も百も承知で、改めてその言葉を胸に刻んだ。

石川遼というスーパースターの出現で一気に活気づき、同時に他の選手たちも「負けられない!」と諸手をあげる男子ツアー。
誰もが高いモチベーションで臨むいま、来季以降のジャパンゴルフツアーは本格的な戦国時代に突入するだろう。
「その中心になれるよう、これからも頑張っていく」と、力をこめた。

そしてゴルフや成績で存在感を示していくのはもちろん、これまでも続けてきたジュニア育成や、チャリティ活動にもますます積極的に取り組んでいくつもりだ。

「たとえばスナッグゴルフの普及などを通じて、“やりたいスポーツはゴルフ”と言ってくれる子を少しでも増やしていくことも、僕の役割のひとつかなあと思っている」と、片山は言った。
青木やジャンボ、中嶋に憧れた少年時代。
同じ立場に立ついまこそ彼らの意志を受け継いで、今度は自らが若い世代にますます良いお手本を示していく番だ。
  • JGTO会長の小泉直(左)から受けた最優秀選手賞の記念のトロフィもこれで5度目の受賞だ
  • 最優秀新人賞の石川(左)にそっと耳打ち。「それは人生で1度しか獲れないものだから」と17歳の活躍をたたえた
  • 歴代の永久シード6人のうち、青木、中嶋、尾崎直道との記念撮影に感激。「このシーンを自分が写メで撮りたかった」

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