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全英オープン ゴルフの聖地にツアーメンバーが集結
昨日の夜遅くに入っただけあって、時差ボケと頭が重い感じは抜ききれないが、午前中の早い練習ラウンドをスタートさせた。
この日は谷口徹を始め、宮瀬博文、小田孔明、薗田峻輔の4人が勢ぞろい。
天候は恵まれたものの、リンクス特有の風を読み、様々なケースを想定してか、練習ラウンドは各ホールで詰まり気味。
おおよそ6時間を費やした疲労感もなく、笑顔を絶えまなくみせた。
中でも、谷口は絶好調。
今週から新調したパターがセントアンドリュース オールドコース特有の100ヤードを越えるダブルグリーンで抜群の効果を発揮。
「今日はマン(思いっきり)入り」というパッティングで6つのバーディを奪った。
「全英オープンの中では、このコースはあまり好きではない」というものの、本日の内容は満足のいく結果だ。
もともとジャパンゴルフツアーきってのパターの名手でもある。
どのホールでもミスは許されず、巧みな技術が求められるこのコース。それに、メジャーの舞台では経験がものを言う。
「どんな状況でもすぐに対応できますよ」と不敵に笑うのは、百戦錬磨の余裕だろうか。
2008年には、全英オープンの会場に到着したものの、初日のスタート前に左背筋痛で欠場を余儀なくされた。
それ以来の3年ぶりの出場となるだけに、その雪辱を晴らしたいところ。
自身で「僕はトム・ワトソンじゃないから、最後のセントアンドリュース」と位置づける本大会。
今、勢いのある男に注目が集まる。
また、2年連続出場となる小田孔明は全英オープンで流れを変えたい一人。
開幕戦の『東建ホームメイトカップ』で優勝、『ダイヤモンドカップ』では単独2位フィニッシュで前半戦は最高のスタートをきったかのように見えたが、ここ最近は4戦連続の予選落ちのアンダーパーが一度のみ。
「調子が悪い訳ではないけど、何か燃えない」と不完全燃焼で、セントアンドリュースに乗り込んできた。
しかし、憧れの舞台でもあるこの地に足を踏み入れた瞬間に、俄然やる気が湧いてきた。
小学校3年ぐらいの時に見た「あした天気になあれ」の漫画は今も鮮明に覚えている。実家に全巻あり「内容は全部言えますよ」という愛読書は、今までに100回は読み直した。
それだけに、「もし予選落ちしたとしても、何かを日本に持って帰れるような気がする」。
「もう嬉しい。スゴイ。そんな感じ。夢の舞台としか言いようがない。」と言葉では表現できない何かを感じる。
インコースはアゲンストの風に悩まされる選手が多い中、飛ばし屋の小田孔明はどこまでこのコースで勝負できるのか。
「楽しみながら回ります」と飛躍を誓った。