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関西オープンゴルフ選手権競技 2015

単独首位の山下和宏が「今までとは違う僕を見せたい」

最終日の「良い予行演習」が出来た。いよいよ決勝ラウンド初日の大会3日目は、予選以上に「地元の期待が凄くて」。大会主催の関西ゴルフ連盟(KGU)には、研修時代からお世話になる所属コースのザ・サイプレスゴルフクラブ(兵庫県)のメンバーさんも何人かいて、「僕がキャディをしたこともある方も何人かいらして。僕には言いやすいんでしょうね」と、この日もロープの外から飛び交う激励を、一身に受けてプレーした。

おかげで、「今日が最終日みたいな疲れ方」と、ぐったり。「でもその中で、トップに立てている」とニッコリ。2011年の日本ゴルフツアー選手権以来2度目の3日目の単独首位にも、「あのときの僕とは違う」ときっぱり。
「トラやライオンに囲まれたヒツジみたいだったけど。今は、相手にケガを負わせられるくらいの勝負が出来る」とさわやかスマイルは相変わらずでも、端々にプロ17年目のプライドがにじむ。

当時といちばん、何が違うって「やはりパッティング。あのころとは安定感が違う。今日も、入れたいと思ったのはほとんど入れた」と、この日8つめのバーディは、17番で左奥から7メートルを、ど真ん中から沈めるなど、グリーン上で作ったこの日の65だ。

課題のグリーン周りも、したたかな寄せワンが秀逸だった。2番のパー5。手前のカラーで握ったユーティリティアイアン。「春先によくやるアプローチ。芝の薄いときでも、ほぼ寄ってくれる」。パターでは、変則のいわゆるクロー型で握るが、この場合は一般的な順手でも「感覚は、さび付いていない」とスムーズに手が動く。「ミスしても、ほぼワンピン以内に寄ってくれる」と今週も3日間で5度この方法に救われている。

オフに「ここで好きなだけ練習していい」と、
お許しをいただいたここ名神八日市カントリー倶楽部に、お返ししたいのは“10度目の正直”だ。これが自身10回目となる最終日最終組を、節目にしたい。
2位と1打差で迎える最終日は「逃げるだけじゃない。明日は、まだ上に誰かいると思ってやる。20アンダーを目指す。どんな形であれ、今までと違う僕を見せられれば」。
ゴルフ界の山ピーが、地元関西で牙を剥く。

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