そして１番のスタートティでは、恒例のキッズエスコートで子どもたちが思い出を作った。主役は地元のスポーツチームのみんな。これからコースに出ていく選手たちと、手と手をつないで歩くイベントは、野球やサッカー、バスケットボールなどなど、それぞれのコスチュームで晴れ舞台に立った。

「おぉっ、剣道やんっ！」と、満面笑みで子どもたちに寄り添ったのは谷口徹。「メーン！」と、子どもたちの前で披露した決めポーズは今から戦いに出ていく選手とは思えない。優しさに満ちていた。

今はＷ杯の真っ只中で、千歳稲穂サッカー少年団の面々は出番を待つ間、プロたちとサッカー談義に花が咲いた。竹谷佳孝が優しい声で聞く。「ポジションはどこ？」。
「僕もサッカーをやっていたんだ」とは、白佳和（はくよしかず）。
「･･･それでね、白選手はサッカーを14年もやってたんだって」と、そのときのプロとの楽しいおしゃべりを振り返ってくれたのは、４年生の池本明穂さん。
「違うよ、12年だよ」と、すかさず突っ込んだのは木村匠太くん（３年）。
「そっか、12年だったっけ･･･。それでね、白選手はサッカーとゴルフと迷って、ゴルフにしたんだって」と、池本さんは思案顔で、「でも私はやっぱりサッカー選手。だって、私にはそれしか夢がないんだもん！！」。

白と同じ組の松山英樹には、似顔絵入りのボールマーカーをもらった。大事にポッケにしまって、みんなで見送った豪快なティショット。「しゅ〜って音がして、凄かった！」と、興奮しきりは佐藤颯汰くん（４年）。

今年は、松山と石川遼が、日本ツアーで久しぶりに出揃って、子どもたちの笑顔もいっそう輝く。最終組で出ていく石川と手をつないだ千歳卓球スポーツ少年団の加来佳花さん（３年）。嬉しくて、嬉しくて、歩きながらつい笑い声さえもれてしまった。「えへへへへ･･･」。かたわらの遼くんのカッコ良かったこと！
「あのね、遼くんはおひげが生えていたよ」とかたわらで声を揃えたのは、加来さんのチームメイトの澤田陽花さんと、鈴木さくらさん（いずれも４年生）。
一番そばで触れあえたからこその大発見･･･！
そんな些細な思い出さえも、おしゃまな乙女たちには大切な宝物になる。
「カッコ良かったよね〜！」と、はしゃいでいた澤田さんと鈴木さんと加来さん。
その遼くんが優勝したよ･･････！！

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