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カシオワールドオープン 2016

正岡竜二は“カゼ”に感謝の単独首位

シード権争いの選手たちにとっては、これが事実上の最終戦。さっそく初日から、その渦中の選手たちが上位にひしめいた。中でも単独首位に立った正岡は「カゼに感謝です」と言った。
“カゼ”には、2つの漢字が当てはまる。

まずこの日、朝から強く吹き荒れた風。「僕はもともと球が低いので、問題ない」。プロになってから名古屋に住まいを移したが、今もちょくちょく故郷に帰る。

出身の沖縄は、「朝から晩までナイターで、練習させてもらえる場所がある」と出場権がなかった先週までの3週間のうち2週をみっちりラウンド練習と、100ヤード以内の特訓に充てた。

賞金ランク88位は、現状64位から、82位までの第二シード枠すら、まだ圏外にいる。
「今年は予選通過はするけど、上には行けないというゴルフが続いた」とせっかく14年から2年連続のシード権も手放す寸前。

当然この“最終戦”で一発勝負に賭けてきたが、あいにく3週前にこじらせた風邪が、まだ治らない。

この日も微熱と鼻声で、しかし「風邪に感謝です」。
元気いっぱいならシード権争いを、意識しすぎてカリカリしてしまうところを、ミスしても「そこでいいです〜、みたいな」。良い意味で力の抜けたゴルフで、このまま逆転滑り込みなら、まさにけがの功名だ。

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