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先輩2人も呆れた周吾の凄さ。今平が初出場のマスターズに抱負

ほんのたま〜に口を開くとわかる今平(中)の強心臓ぶり? 谷口(左)と藤田(右)を何度苦笑させたことか…。オーガスタでもその調子で頑張れ、周吾
ニューキングの度胸はだてじゃない。こう見えてめったに物おじしないのが周吾の強み。初のオーガスタでもきっとそうだと確信させたのは、つい先日。

開催2日目を迎えたジャパンゴルフフェア。その前日は単身の出演に続いて、契約先ヤマハのブースで臨んだ2度目のトークショーでは2人の大、大先輩に挟まれた。
今平の左右を固めたのは谷口徹と藤田寛之。口達者な歴代賞金王のトークバトルは冒頭から白熱したが、真ん中の若きキングはほとんど、マイクをだらんと下に向けたまま。

谷口は3度の出場、藤田は2度の経験があるマスターズ。初出場の今平の参考になればと、「月曜から大ギャラリーで、緊張するので練習ラウンドはあまりしないほうがいい」と谷口が言えば、藤田は「いや、早めに現地に入って数多く回ったほうが」などと、2人でまったく正反対の助言も肝心の今平は、聞いているのかいないのか。

会場のオーガスタは練習日はさほどでもないグリーンが、本番に入ると一変するという。途端にガラスの高速グリーンに変貌していく恐怖を谷口と藤田が、力説している間もどこかぼーっ、と一点を見つめたまま。トークは先輩2人に任せきりで、油断しきっているところにふいに話題を振られるから、そのたびにしどろもどろの周吾。
「…いまマイクのスイッチ、オフにしてたでしょう!!」と藤田に鋭く突っ込まれて、へへへ…といつもの照れ笑いを浮かべるばかりだ。

先輩2人にさかんにアドバイスを受けても、「マスターズでは何も変えない。いきなり違う打ち方ってできないんで…」と、笑顔で淡々。
「今平くんは、練習しなくても行けちゃうくらい天才。それくらいショットに自信持ってる」と、谷口。
「周吾のドライバーの正確性やアイアンの切れ、グリーン周りの打ち方ならそのまま行っても通用する」と、藤田も太鼓判だ。
「打ち込むタイプにはオーガスタは難しいですが、周吾はボールだけ拾って打つのが上手なので。そのまますんなり対応できる」(藤田)と、揃って活躍に期待を寄せた。

いつでも、誰といても自然体。慌てるとか、我を失うことがない。
「普段はやる気がなさそうに見えるのに、やるって時の周吾の集中力は、相当すごい」と藤田も証言したように「一見凄く見えないのに実は凄い」(藤田)のが、新賞金王の真の凄さだ。

この日のトークショーも、約45分の間に今平が話した時間はおそらく1分にも満たなかった。
それでいて、たまに口を開けば「僕はあまり調子が悪くならないので」などと、意外と発言は強気?!
年齢から来る苦労を互いにさんざん語り、「努力と結果は反比例。努力はけっして報われない」(谷口)とか、「こんなに上手くいかなくなるもんかなと感じることが増えた」(藤田)などと、ベテラン2人がそんなボヤキに終始した直後に限ってさらりとそんなことを言うものだから、谷口も藤田も苦笑いするしかなかった。

「前に今平くんに30ヤード置いて行かれたときに、今平くんがニヤニヤしながら『谷口さん、飛んでますね』と。あのときは『はあ…?!』と思いましたけど。今平くんはいつも上から目線なんです」と、悔しまぎれにぶっちゃけながらも、才能満ちあふれるこの若い後輩の将来を、誰より信じて疑わないのもまた谷口や、藤田である。

月が変わってすぐにも、現地に向けて発つ今平。
開幕直前の恒例のパー3コンテストでは、フィアンセの若松菜々恵さんがバッグを担ぐ予定だそうで「楽しみ。いい思い出になると思う」とこう見えても、出発前からウキウキ周吾。
初出場のマスターズでは「予選を大事に、通ってからのびのびとプレーしたい」と、抱負を述べた。
開幕は4月11日。若きポーカーフェイスがいざ、オーガスタで何を思うか。

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