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日本プロゴルフ選手権大会 2006

谷口徹「ぜひこっちでも勝ってみたい」

先週の空き週は、連休を利用して家族揃って初めての一泊旅行をした。
兵庫県の有馬温泉。
「子供はまだ温泉なんて、分かってないんでしょうけど。奥さんにはゴマすっときました」と笑った。

まだ10ヶ月の長女・菜々子ちゃんが、可愛くて仕方ない。顔を見ているだけで和む。心が癒される。
「家庭を持ったら、まずは家族が第一になった」。
プレー中にも、たまに「風邪などひいてないだろうか」と、ふと気にかかることもある。
父親の顔と、プロゴルファーとしての顔。
燃えるものを前面に押し出していくのが、以前のプレースタイルだった。
「いまは、そういうのともちょっと違う」。
2つの顔をどう使い分けていくか。その2つにどう折り合いをつけていくか。
いまはまだ決めかねているという。

ホールアウト時には3打差の首位に尾崎直道がいた。1週間後の誕生日で50歳。
「直道さんの40代最後の大会。・・・シニア対レギュラーで苦しめてやろうと思ってたのに」。
思わぬハプニングで、その時点で首位タイに踊り出て目標を方向転換。

2004年の日本オープンチャンピオンだが、この日本プロでは未勝利だ。
歴史と伝統あるこの両タイトルを持っている選手は、まだ16人しかいない。
「・・・ぜひ、こっちでも勝ってみたいね」と語る口調には、独身時代のガッツがほんの少し、顔をのぞかせていた。

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