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谷口徹と武藤俊憲がトーナメント地域活性委員会の懇親コンペに参加

武藤俊憲は、メーカー主催の米国合宿を1週間早めてもらった。谷口徹は国内で、仲間との合同合宿の予定が重なったがこれをキャンセル。

3月8日に、岡山県・玉野市にある東児が丘マリンヒルズゴルフクラブで行われた、とある小さなコンペに参加するためだ。

参加人数32人。コンペそのものは小規模だが、集う人々の志は限りない。2人のプロは何よりメンバーのみなさんの熱い思いに突き動かされた。

武藤はもちろん、ディフェンディングチャンピオンとして。
谷口は、「武藤君の保護者として」と笑ったが、それはもちろん照れ隠し。
「これほど地域でトーナメントを盛り上げようと努力してくださっている大会は、なかなかない。ぜひ、力になりたい」と、駆けつけた。

5月のマンシングウェアオープンKSBカップのことだ。
ここ数年、回を重ねるごとに観客動員数を増やしている。
2003年度以降、3年間で158%増。昨年大会は、2万2465人。
国内で4番目となるギャラリー数を記録した。
これこそ、民間支援ボランティア団体『地域活性委員会』の成果にほかならない。

同委員会は「晴れの国・岡山の魅力を全国にアピール、地域活性の起爆剤にしよう」との目的で2004年に発足した。
当時、ミサワホーム中国株式会社の副社長・土井邦良さん(現・代表取締役社長)が「口だけではない自ら行動を起こし、かつ見返りを求めない人を」と、地元有志にボランティアでの協力を呼びかけ、その趣旨に賛同したメンバー20人でスタートさせた。

「大会を日本のマスターズに。日本一のトーナメントに!」を合言葉にしたその活動は、じわじわと広がりを見せていった。

ポスター貼りやのぼりの設置など、大会告知はもちろん、コース近隣で行われていた『たまの港フェスティバル』を大会の日程とあえてぶつけてタイアップを働きかけたり、開催直前には岡山市内で、出場プロによる街頭サイン会を行ったり・・・。

地元市民を巻き込みながら、地道な取り組みを重ねてこられた。

大会の、岡山での開催は当初2年の予定だった。それが3年に伸び、今年さらに4年目。
「地元のみなさんの、大会を大切に思ってくださる気持ちが伝わってくる。みんなで楽しもう、
という空気が年々高まっている、これこそトーナメントの理想の形。大会を通じて、地元・岡山のさらなる活性化にお役に立てれば」とは、大会主催の株式会社デサントの田尻邦夫・代表取締役社長。

土井さんたちを初めとする、地元ボランティアのみなさんの熱意がスポンサーを動かしたのは間違いない。

そんな地域活性委員会の面々が決起集会ともいうべき「懇親コンペ」を開くのも毎年この時期。来るべき大会に向けて、さらに気持ちをひとつにする。土井さんたちにとっての恒例行事。
今年、そこに初めてプロが参加した。
谷口と武藤はこの日、18ホールを共にすることで、大会にかける委員会のみなさんの熱い思いを改めて知ることになったのだ。

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