スタートの10番でいきなりボギーに、「これで（連覇は）ないな、と一瞬思ったけれど」。ミスらしいミスは、これひとつだけ。「今日は、久しぶりにボギーの少ない、僕らしいゴルフが出来ました」と、満足そうだ。

先週の全英オープンは直前に左の肩胛骨を痛め、現地入りしながら無念の欠場を決めたが、帰国後すぐ治療につとめ、いまはほとんど支障もなくなった。

先週末は、時差ぼけを利用してテレビで真夜中のメジャー観戦。
「あんなにゆっくり見れたのは初めて」とじっくりと、世界のトップランカーを観察した。
「みな、曲がってもよいくらいに思い切り振っていた」。
良いイメージをここ北海道にも持ち込んで、「飛距離も伸びた感じで、フィーリングが良くなった」と、通算６アンダーは単独３位スタート。

連覇に向けて、大きな一歩を踏み出した。

１打差の首位タイには、昨年３位の小田孔明。
「彼は去年のリベンジを狙っているみたいだけれど。今年も僕がやっちゃおうかな」とニヤリと笑った。
「表彰式で、ミスターに会いたい」との一心で、頂点に立った昨年大会。
「今年も、もちろん長嶋さんに会えることがモチベーション。今年は、それにプラス２０００万円！」。
今年、連覇ボーナスを狙えるのはただ一人。
ディフェンディングチャンピオンが、昨年以上に燃えている。

連覇ボーナスとは･･･
昨年から設定された賞で、大会を２年連続で制した選手にボーナス２０００万円が贈られるというもの。これにより、連覇を達成した選手は、優勝賞金と合わせて５０００万円を受け取ることになるが、連覇ボーナスは賞金ランキングには加算されない。

• 谷口 徹
• 小田 孔明
• 小田 孔明