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コカ・コーラ東海クラシック 2010
兼本貴司が単独首位に
朴は、良いゴルフをしていた。またアフィバーンラトは、体重104キロの飛ばし屋で、「いい気になって、自分もガンガンやってたら、11番あたりから足がガクガク。闘争心も薄れてしまった」と、苦笑いで振り返る。
しかし、終盤こそ年の功。
「アラフォーは、アラフォーのゴルフをしよう」と言い聞かせ、若い2人を振り切った。アフィバーンラトは通算2アンダーに沈み、朴は通算5アンダーであがったものの、スコアカードの自署漏れで失格となり、戦線から姿を消した。
最終日を前に、単独首位にのし上がり「アラフォーも、今は強いよ。20代に負けてない」と、39歳が胸を張る。
今年は、8月のサン・クロレラ クラシックの週に「ショックな出来事」が起きた。7月のレクサス選手権で、ツアー通算2勝目をあげた際にも良い仕事をしてくれたエースドライバーが月曜日に破損。
約3年といわれるドライバーの寿命を出来るだけ引き延ばそうと、春先限定で使用するなど、休ませ休ませしてきたが、「やはりエースでないと」。
再びバッグに入れた途端の優勝で、ますます全幅の信頼を寄せていたまさに宝刀だっただけに、落胆は大きかった。
その“後釜”探しで20本以上は試してきたが、変わるものはまだ見つからない。初日から「ショットがバラバラ」と訴えてきたのもそのためだったが幸いまだ、大きな怪我もなく「その状況で今日も“VERY GOOD”といっていい。今週は運がある」と、本人も認めざるをえない。
舞台は難攻不落の三好だけに、再び最終組で迎える最終日も楽観出来ない。
「僕は、力が入ると余計に曲がるし、力を入れないでおこうと思っても、状況的に無理だし、明日も苦しいラウンドになると思う」と、覚悟の上だ。
「18ホール、何が起きるか分からないから。また遼くんが、58を出したり、ね」と、兼本にとっては最悪の事態も想定している。
「その中で、どこで良い流れをつかめるか。もう1回、勝ちたいんでね。粘って頑張りますよ」。
今季2勝目をにらんで、改めて腕をまくった。