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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2011

悲願の今季初Vを狙う谷口徹は

最後に力を振り絞った。16番パー5で残り270ヤードは、どうにかピンまで20メートルほどのカラーに運ぶと、ギラギラと照りつける逆光は、トレードマークのサングラスでさえ遮れない。「何にも見えない。タッチだけどうにか合わせた」。寄せワンのバーディを奪って「もうひとつ」と欲張った。

最終18番。残り110ヤードはピッチングウェッジで、「よく突っ込めた」。
3メートルは、自画自賛のバーディ締めに精魂尽き果て上がってきた。

「なんとしても勝ちたい」と闘志を燃やし、本人には実に15年ぶりの10連戦目。「疲れが足に来ている」。
そのせいか、この日は1番で幸先よくバーディ発進も、あとが続かない。
パットが決まらず「イライラしていた」。
それだけに、上がりの2バーディで執念の首位獲りに「こんだけ入らなくて、トップにいられるのはラッキー」と、息を吐く。

3日目にして、とうとう弟子たちを見下ろした。2打差の4位には、松村道央と諸藤将次。
近ごろ何かと世話を焼く2人を従え、今週も練習ラウンドを一緒に回った。

「彼らと3人で回りたい、とも思ったけれど。やっぱり俺はもっと上で、彼らに差をつける」とは、師匠のプライド。

「ベテラン、中堅、若手と、バラエティに富んだ展開は面白そう」と、勝負師の腕がなる。「この中で、ぜひ勝ちたいと思います」。悲願の今季初Vを狙っていく。

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