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関西オープンゴルフ選手権競技 2015
孔明が「連覇して、俺が止めた、と言ってみたい」
それにしても、「ここはほんと、よく出来たコースだと思う」。日本最古のオープン競技は毎年、関西の名門コースを巡って、今年は滋賀県の名神八日市カントリー倶楽部が81回目のその舞台。
19日火曜日に初めて18ホールを回って、「最初のアウトコースは楽勝だと思った」。1日5アンダーは軽く出せる。パー5はまさにサービスホールだし、「出さんと勝てん」と、青写真を描いたのもつかの間、インコースに折り返すなり、策士はたちまち首をひねった。
「アウトとのギャップが凄くて」。一転、距離もあり、トリッキーな9ホールはまず12番パー3。168ヤードとそれほど距離はないものの、グリーンの形状にさすがの賞金王も目がテンに。
真ん中にえぐれたような溝があり、この溝にピンが切られた場合は保険会社泣かせのホール?!
「どっからでもホールインワンしそう」とは、おおげさでも、まさかそんな場所にカップが切られるわけもなく、「奥なら永久に乗らない可能性も!?」と、練習ラウンドでは案の定、ボギーを打った。
それに、14番。476ヤードのパー4だが、「上りを入れたら500(ヤード)ある」と孔明の警戒心をますますあおったのはその景色だ。
「どっかで見た」と記憶をたどって、かたわらのスタッフと声が揃った。「去年の全米プロ!」。
16番を挟み、間に池があれば、ますますそっくり。バルハラゴルフクラブの14番と15番。海外メジャーが行われた名物ホールと見まがう風景に、「いや、本当によく出来ているコース」と、膝を叩いた孔明。
「アウトでスコアを出して、インで耐える・・・。選手はメリハリつけて攻めていく必要があり、よく考えてある。面白い」と、やり甲斐のある舞台で、にらむはただひとつ。
「連覇を狙う。手応えもある。今週は大丈夫」と、自分に太鼓判。「今週は、50何位とかじゃないよ」と言って苦笑い。開幕から3戦は初戦でグリップを総替えしたり、アイアンの距離感があっていなかったりで、「いろいろ考え過ぎちゃって・・・。いや、そりゃ考えますよ。賞金王になったら色々と」。
昨年は今大会で、自身初の逆転勝利を飾って、筋道を作った初の賞金王獲り。その翌年はもちろん、「行かなきゃいけない。周りも、それを期待しているし」と、ガンガンに攻めていきたい気持ちで一杯でも「あまり調子が良くなければ、あまり行ってもな、とか・・・。行って予選落ちとかもな、とか」。まずは無難に決勝ラウンドに進んでも、そこから伸び悩んで終わってしまった。ぐずぐずしている間に、外国人選手の3連勝を許した。「強い選手が日本に来ているしですね。最初に勝たれると、俺もやれるんだ、とますますその気にさせてしまった」と、反省しきりで「勝って偉そうに言ってみたい。今週、俺の連覇で止めてやった、と言ってみたい」。
今大会は、賞金総額7000万円だが「大会に、大きいも小さいもない。俺にとっては勝つことに、意義がある。勝つことが俺の栄養剤。どの試合でも、勝ちたい」。
孔明が日本男児のプライドを取り戻す。