Tournament article
ダンロップフェニックストーナメント 2019
頑張れ、裕次郎……!
「すぐにロッカールームに来い」と、谷口徹。
慌てて駆け付けると、ヤバい光景が飛び込んできた。
ここフェニックスでの谷口恒例のオフ合宿でも世話になる、兄貴分の武藤俊憲や市原弘大、先輩の大槻智春、大阪学院大でゴルフ部同期の木下稜介らが、谷口を取り囲んで地べたに正座。
「何……?!」。
自分も何かしでかしたのか、と恐る恐る輪の中へ…。
と、突然聞こえてきたバースデーソング♪
つい立の裏から「おめでとう」のプレート付きのケーキが運ばれてきて、合点がいった。
この日は、大堀裕次郎の誕生日。
「何歳になったん?」と、谷口。
「心は18歳です」と、兵庫出身の関西風(?)のボケで返した。
実は、石川遼や松山英樹と同い年。
このたび28歳になりました。「まさか、お祝いしてもらえるとは。びっくり!」(大堀)。
前日は先輩プロの片岡大育と、名物キャディさんの伊能恵子さんが深夜、日が変わるのを待って祝ってくれたそうだが「今日は寂しくゴルフをして終わりだと思っていました」。
先輩方の思いやりに感謝。
でも、谷口の「僕の5年シード、1年あげよか」のジョークにはちょっと……笑えない。
今季は、クラブ選定に手間取ったのと、春先に足首捻挫で出遅れた影響もあって、19試合に出て予選通過はわずかに6試合。
現在、賞金ランクは111位。
16年から守ってきたシード落ちの危機である。
大会主催のスリクソンの契約プロ。
大事なホスト試合を契機に、なんとかきっかけをつかみたい今日この頃…。
「今日はお誕生日も祝ってもらったし、頑張ろうと思います」。
オフ合宿では、先輩方のお誕生日のたびに、サプライズを仕込んで喜ばせてきた大堀。
この日は、ケーキを仲良く当分して振る舞い、祝われる立場を満喫して初日に臨む。