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関西オープンゴルフ選手権競技 2021

復活へひた走る谷口徹。53歳74日のVなら年長記録の3番目

試合をやらせていただけるだけ、幸せ。流れる汗も心地よい
53歳が、日に日に元気だ。谷口徹が、2日続けて「66」。週末のV争いに居残れば、足取りも軽い。

開催コースの有馬ロイヤルゴルフクラブは傾斜地が多いが「初日の”山登り”で鍛えられました。体が負荷を覚えた。昨日より、だいぶ楽です」。

この日は、同組の秋吉翔太に飛距離で1個も勝てなかったが「スコアがいいんでね。そんなことをしたら可哀そう」と、余裕のコメント。

右のラフから、目の前の木を避けて打った9番の第2打は、鋭く弧を描いてピン左のチャンスに乗った。
バーディにはならなかったが、鮮やかにピンチを回避。

「僕もショットがいいんでね。飛距離もそこそこ出ているし、コントロールが上手くできている」と、昨年から打ち始めたというフェードボールを自在に操る。

折り返してすぐ後半の10番パー5では、深いバンカーから絶妙の寄せ。11番では、残り160ヤードの2打目を7Iで、ピンそばにつけるOKバーディを奪ってドヤ顔も出た。

「8番のショートホールも3メートルについたし、15番(パー3)も惜しかった」。再三、ピンを刺すショットで3年ぶりのツアー通算21勝に手をかけ、「まだ”ハーフターン”なんでね。明日も頑張りますよ」。

18年の日本プロで、大会史上最年長V記録を達成した際は、獲得した5年シードがかえって重荷となり今までになかったキツい筋トレに着手。
だが「やりすぎた」と、失敗。翌19年に、賞金シード落ちを喫し「頭のイメージだけで行った方がいいな」と、原点回帰。
年に似合わぬ柔らかな筋肉を駆使した感覚ゴルフに戻して、復活を手繰る。

今週は、車で20分のところにある日本三名泉の有馬温泉に滞在。十数年前に購入した会員制の温泉宿の部屋風呂には、鉄分たっぷりの名物「金泉」も沸いて、感染の不安もなしに、日々疲れた体をたっぷりと癒せる。

コロナ禍で、周辺の飲食店も軒並み夜8時頃には閉店。
「昨日、一昨日は、帰り道のココイチと吉牛ですけど、最近は食べるものにもそんなにこだわらない」と学生時代に戻ったみたいな転戦生活もいとわない。
「今は、試合をやらせていただけるだけで幸せ」。
53歳と74日の優勝なら、年長記録保持者としては、ジャンボ尾崎とドン・杉原輝雄に次ぐ3番目(※)となる。

※年長記録保持者トップ3
1尾崎将司 2002年ANAオープン(55歳241日)
2杉原輝雄 1990年大京オープン(53歳178日)
3中嶋常幸 2006年三井住友VISA太平洋マスターズ(53歳23日)

…大会最終日に54歳74日目の谷口徹が「関西オープン」でツアー通算21勝目を飾ると、中嶋を抜かして3番目の年長記録保持者となります。

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