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日本プロゴルフ選手権大会 2000
第1歩を踏み出した直後の『今』が大事なんだ 尾崎健夫
翌日の開催のため、会場内に設営物を取りつけるスタッフが、みな手を休めて声をかける。「尾崎さん!! 先週はおめでとうございました」
練習場に行けば、居合せた選手がみな、握手を求めてくる。それらにひとつひとつ、応える尾崎健夫の声も弾む。「みんな、ありがと〜!!」。
先週のフジサンケイクラシックで、涙の復活V。93年のテーラーメイドKSBオープン以来、7年ぶりの美酒に酔った。
水曜日のこの日は、まだ先週の喜びさめやらぬままコース入り。飯合肇や東聡、金子柱憲、羽川豊らと18ホールの練習ラウンドをこなした。
今年に入ってますます悪化していたヒザ痛は、ピーク時の中日クラウンズよりも回復してはいるが、まだまだ予断は許さない状態だ。「でも、これはもう、一生つきあっていくしかないもんだからな。痛いなんて言ってられないよ」と健夫は、仲間とはしゃいで、ときおり軽やかな足取りで坂を駆け下りる場面も見せた。度重なるケガ、パットのイップスに苦しみ続けた日々は、先週の優勝でひとまず区切りをつけた。が、まだまだ、“完全復活”とは言いきれない。
「先週は、とりあえず復調のきっかけをつかんだだけ。はじめの第1歩を踏み出しただけなんだ。大事なのはこれからだ。きっかけをつかんだのなら、すぐに次、次、と勝っていかなければ、乗り遅れる。今週は自分にとって、大事なキーポイントだと思っている。2週連覇? もちろん、明日から狙っていくのはそれだけだよ」
かつて2勝をあげている、「思い入れの強い」(健夫)今大会が正念場になる、と健夫は考えている。