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日本プロゴルフマッチプレー選手権プロミス杯 2001
谷口徹VS芹澤信雄との第1回戦は、エキストラ21ホールにもつれこむ接戦で谷口が1 アップの勝利
分ければ勝ちのホールでのミスショットに、芹澤は、「完全に勝った、と思ったよ」と振り返る。
だが、これで終らないのが谷口の、“マッチの鬼”たるゆえん。
ピンまで10メートルのバンカーショット。ヘッドがトップ気味に入り、一見、ミスショットと思えたアプローチは、「カーン!」と派手な音を立てて旗に直撃すると、そのまま、カップの淵を壊す勢いで、カップイン。
土壇場のチップインバーディに、芹澤は唖然、だ。
その一撃に動揺した芹澤は、次の18番も谷口のアップを許し、勝負はエキストラホールへ。
その3ホール目に敗れ、地団太を踏む。
「完全に、勝った思ったパターンだったのに!! 今日の谷の勝利は、ラッキーだけだよ! 17番のほかに、もうひとつチップインがあったし、ショットが悪いのに、ラッキーが2回もあったんだからね!」
前日水曜日には、「明日は鬼退治の桃太郎になったつもりでやる」と話していた芹澤は、あえなく「鬼退治に失敗」した。
「今日、あんな形で勝っちゃったら、谷は強いよ。流れに乗って、そのままいっちゃうんじゃない?」との言葉を残し、ニドムの森を後にした。
勝った谷口徹のはなし
「ショットが悪かったんで、勝てる気はしていなかったんですけどねえ・・・(苦笑)。
コースも変わって、前の二スパコースならば、前半に稼いでいって、という流れも作りやすかったけど、今年は、どうもやりにくい。
14番のティグラウンドで、グリップの握りが、少しソフトすぎるかな、と思い、強く握りなおしてみたら、インパクトが強くなって良い感じで振れてきたんですよね。
17番のバンカーショットは、ちょっと強く入りすぎたな、と思ったのがピンに当たって、「ガチャン!」と・・・。ラッキーもありました。自分でも記憶にないくらい、格好悪い入り方。ずっと奥に行ってしまうかな、と思ったのがはいちゃったわけですから・・・。でもまあ、これで、もう僕に1回、やれってことかな、と・・・。
芹澤さんは、こつこつとやる人。とにかく、曲げてボギーにしたら危険なので、気をつけてやったんですけどね。
ショットを試行錯誤しすぎて、フィーリングが悪くなってるんですよ。でも、それもだんだん良くなってきているし、もう少し、パットを練習して良くなってきたら、勝負もできるんじゃないかな。1回戦で苦しむのは、いつものことですしね」