Tournament article
日本プロゴルフ選手権大会 2001
「“もういいや”で、吹っ切れた」
前半、谷口徹の足取りが重い。
出だし2連続ボギー。14番では、ダブルボギー。
「グリーンも硬くて速いから、ティショットで、“フェアウェーキープ”と決め付けすぎて、余計、ショットが散らばった」という。
すっかり意気消沈して迎えた15番。
「“もういいや”と思って打ったら、ラフからのセカンドがいい感じで寄ってパー。なんだか、急に吹っ切れましたね」
以降は、歩くリズムや、ショットのタイミングなど、「これまで、自分が一番良いイメージでやれた大会」という、昨年優勝のアコムインターナショナルを思い出して、すっかりいつもの“谷口モード”。
16番でバーディを奪うと、「いったん“死んだ”だけに、すごく嬉しかった」と、お決まりのガッツポーズも飛び出す。
ターンして、1番、2番、4番。
5番では、奥から5メートルのバーディパットを決めて、ここでもガッツポーズ。
「2オーバーくらいまで取り戻せたら十分と思っていたら、あっという間にイーブンパーに戻して、アンダーまで出ちゃった。なんだか、5アンダーくらいで回って気分で、ほんと楽しかった」と、単独5位でホールアウトした谷口は、すでに優勝を決めたかのような充実感を漂わせていた。