先週まで、4試合連続で外国人プレーヤーが勝った。対する女子ツアーは、不動裕理、宮里藍両選手の賞金女王争いで大いに盛り上がって先週、幕を閉じた。
男子ツアーの視聴率やギャラリー数の低下などが世間で取り沙汰されるたびに、現在、賞金ランク2位につける谷口の胸は痛む。

「…賞金王争いも、僕が先週あたりに逆転して、もっと盛り上がっている予定だったのですが…。責任は、感じています」。何より、ゴルフ界の発展を願っているからこそその渦中にいて、手をこまねいている自分が歯がゆい。

それだけに今週、いよいよ迎えた逆転賞金王へのラストチャンスは、絶対にふいにしたくない。
現在、首位の片山とは約1774万円差。谷口が、優勝するしか可能性はない。ただし、それも片山が単独2位につけたら、終わりだ。

非常に厳しい条件だが、「今週は僕がこけたら、盛り上がらない。すごい責任重大だし晋呉は手ごわいけど…盛り下げないように、最後まで頑張りたいです」。このプレッシャーから、逃げるつもりは毛頭ない。

しかも谷口には、この年末に世界ランク50位に入って、来年のマスターズの出場権という大きな目標もある。
「…ウッズみたいに、シンプルに。フェアウェーに置いて、グリーンに乗っけて、パットにねじ込む。余計なことを考えずに、それをやりたい」と、口元を引き締めた。

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• 谷口 徹