この人を前にすると、自然と力が入る。「少しでも近づきたい」。先週の三菱ダイヤモンドカップで予選２日間を同じ組でまわった片山晋呉。
「･･･意識しすぎて、自滅しちゃった」。
体調不良も重なって、予選落ちした。

デビューしたころよりはまだ、「片山さんに近づけた」という自負はある。しかし、年々進化を続ける賞金王は「ちっとも止まっててくれないから。近づけたかな、と思った瞬間にまた突き放されてる。やっぱり、偉大です」。
羨望のまなざしを送りつつ、「そのうち、絶対に追い越してみせる」という闘志が沸いてくる。

そのためにもできるだけ早く手に入れたいのが次の2勝目。
ジャパンゴルフツアーは戦国時代を迎え、若手の実力が拮抗している。
それだけに、初優勝をあげてもそのあと、立て続けに勝てる選手がなかなか出てこない。
「その流れを僕が断ち切りたい。いまの自分にはそれができる、と思っているから」。

同時に、世界の舞台を見据えている。
このＪＣＢクラシック仙台は、全英オープンの出場権がかかった日本予選シリーズ。
対象試合の計６試合のうち、３試合を終えて近藤は３位につける。
今週は予選２日間、同予選の上位３人が顔を合わせた。
同1位の武藤俊憲、２位の横尾、そして近藤が同じ組でプレー。
「･･･それぞれが100万円差くらいでひしめいているから。２日間、凄く意識して回ってました」と近藤。

「せっかく良い位置にいるんだし、早くメジャーに挑戦してみたいから」。
ここ表蔵王国際ゴルフクラブは好きなコースなだけに、絶好のチャンスだ。

• 近藤 智弘
• 片山 晋呉
• 武藤 俊憲