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三井住友VISA太平洋マスターズ 2006

谷口徹「トミー中嶋は偉大です」

18番で果敢なウォーターショットも甲斐なく・・・
中嶋だけには勝たせたくなかった。52歳。シニア世代に、みすみすレギュラーのタイトルを渡すわけにはいかない。

2打差で迎えた最終18番パー5。ピンまで残り230ヤードの第2打。
「僕にしては珍しく、アドレナリン全開で」。
気合のこもったショットは打った瞬間、我知らず唸り声がもれたほどだ。

なんとしても、イーグルが必要な場面。
しかし、ボールはわずかにグリーンに届かなかった。
手前池に打ち込んだが、浅瀬に落ちたボールは半分ほど水面から顔を出していた。
靴のまま、迷わず足を突っ込んだ。
渾身のウォーターショットは、ピンまで2メートル。
素晴らしいアプローチを披露できても、ここでは直接カップインさせなければ意味がない。

「・・・最後、せめてグリーンに乗っていればチャンスもあったんだろうけれど。全体的に、悪いゴルフでもなかったんだけどね」。

中嶋を阻止できなかったことが歯がゆい。
「・・・偉大やな、トミー中嶋は。尊敬するよ」と、つぶやいた。


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