Tournament article
三井住友VISA太平洋マスターズ 2006
谷口徹「トミー中嶋は偉大です」
2打差で迎えた最終18番パー5。ピンまで残り230ヤードの第2打。
「僕にしては珍しく、アドレナリン全開で」。
気合のこもったショットは打った瞬間、我知らず唸り声がもれたほどだ。
なんとしても、イーグルが必要な場面。
しかし、ボールはわずかにグリーンに届かなかった。
手前池に打ち込んだが、浅瀬に落ちたボールは半分ほど水面から顔を出していた。
靴のまま、迷わず足を突っ込んだ。
渾身のウォーターショットは、ピンまで2メートル。
素晴らしいアプローチを披露できても、ここでは直接カップインさせなければ意味がない。
「・・・最後、せめてグリーンに乗っていればチャンスもあったんだろうけれど。全体的に、悪いゴルフでもなかったんだけどね」。
中嶋を阻止できなかったことが歯がゆい。
「・・・偉大やな、トミー中嶋は。尊敬するよ」と、つぶやいた。