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JCBクラシック 2007

近藤智弘「謙虚に行こう」

大会が始まる前から、ショットは絶好調。ただ、パッティングに不安があった。ここ花の杜ゴルフクラブのグリーンは面積が広い上に、アンジュレーションがきつい。「パットがしっくり来てない分、不安が増した」が、絶好の解決策を発見したのは、前日初日のスタート前だった。

パッティンググリーンで見つけた、片山晋呉の練習器具。
両側から縦位置に引っ張った2本の紐の上で、ストロークを繰り返す。そのとき、紐が1本に重なって見えれば、正しく構えられているというしるしだ。

たまたま、本人がその場にいない時間を見計らってちょっと拝借。「それを使って何発か打ったら、左向いてカット目に打ってることが分かった」という。
その場に居合わせた矢野東のアドバイスもあって、「凄く良くなった」。
ラウンド中も、意識して構えるようにしたらこの2日間ボギーなし。
通算8アンダー、首位タイ浮上だ。

今週のインタビュールームは吹き抜けになった1階の、ロッカールーム前。2階のバルコニーから冷やかしの声が降り注ぐ。
「近ちゃん! 謙虚なコメントをね!」。
見上げると、片山と矢野がこちらを見下ろして笑っていた。
「東こそ、謙虚にな!」と、ムキになって言い返したが、あとで小さくつぶやいた。。
「…そうだね。パットが良くなったのは、2人に見てもらったおかげだからね。今週は、謙虚に行こう!」。

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