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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2007

片山晋呉が首位発進

賞金レースはいよいよクライマックスへ・・・初日は主役の2人が同組対決!(左が谷口、右が片山)
4アンダーの単独首位スタートに、「ランナー、出ましたね」と、ニヤリと笑った。

この日初日は急激な冷え込みに強張る体、かじかむ手。「確かに今日は凄く寒かったけど。それにも負けず、熱い思いをこめて、熱いプレーをしたのが良かった」。

寒さを見越してこの日、ドライバーは若干柔らかめのシャフトにチェンジして「良い感じで打てていた」。

グリップの部分が麩菓子のような形をしたパターを使い、状況に応じてさまざまな握り方をするパッティングも16番で6メートルのバーディパットを決めるなど、「思ったとおり、思ったラインに打てている」。

ゴルフの状態はここ2ヵ月間というもの、ずっと好調をキープしているそうで、「自分の調子を信じてやりきったのが良かった」と、日に日に自信は深まるばかりだ。

同組で回った谷口徹の専属キャディの清水重憲さんが「少しは谷口さんの応援もしてもらえれば」と、懇願したほど。気合のこもったギャラリーの声援に、ますます気持ちは乗っている。

現在、賞金ランク1位の谷口徹との差額は1800万円ほど。4年連続5度目の栄冠には今週、勝つしか道はないが、「この状況が楽しくて仕方ない」という根っからの勝負師は、ハードルが高ければ高いほど闘志をむき出す。

この状況を野球にたとえ、「1点差で9回裏、2アウトランナーなし」と表現し、「明日はデッドボールでもいい。とにかくランナーを一人出す」と、話したのは前日水曜日。

2度の優勝経験があるこの舞台で、ひとまず余裕の「センター前のヒット」に逆転賞金王へ、望みをつないだ。

翌2日目は石川遼くんと、最終組でプレー。
初めての同組ラウンドに「良い話題になるし、ゴルフ界にとっても凄く良いこと。石川くんにとっても良い経験になると思う」と16歳を気遣いながら、「僕はとにかく勝つだけだから」。
注目の賞金レースは、最後の最後まで目が離せなくなった。



  • この日初日のスタート前は恒例の全員出席の開会セレモニー。賞金ランク1位と2位の2人はここでもやはり隣り合わせで・・・

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