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マイナビABCチャンピオンシップ 2009
谷口徹は「エキストラでも優勝できる?!」
そんなわけで、先週のブリヂストンオープンは歴代チャンピオンだったが、思い切ってお休みをもらうことにした。
そのかわり近所で打ち込みに励んだ。
このパターンは今年、9月に2年ぶりのツアー通算15勝目をあげたANAオープンと同じだ。前週のオープンウィーク明けの今季初Vは、2位に4打差つける圧勝だった。
休み明けに強いというデータを挙げて、「今年はあともう1勝をぜひ」と、報道陣が水を向けたらたちまち気色ばんだ。
「何?そのちっちゃな目標。1勝だけ? あと2回とか、言ってくれないわけ?」と、まくしたてたあと、「はあ……」と、再び大きなため息。
そうしてポツリと、「俺も墜ちたな」。
しかも近頃、他の選手にプレーを褒められるのはいいのだが、小技のことばかりが取り沙汰される。
豪州のブレンダン・ジョーンズなどは、「パットとチップはグレートだって。俺はそれしかないんかな、と」。
もちろん、ジョーンズはそういうつもりで言っているのではないだろうが、本人はあえてそんな風に捉えることで、自らの闘志を燃やしているのだろう。
舐められたままではいられない、といったところか。
今週は、賞金レースを争う若い2人のうち、池田勇太が右手首痛で欠場を申し出た。
2000年大会のチャンピオンは、「今週は主役が一人だけになったから。“エキストラ”の僕でも優勝できるかな」と大会2勝目に向け、これまた自虐的な表現で、やる気のほどを表していた。