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フジサンケイクラシック 2018

谷口徹の申し子! 木下稜介も波に乗れ

若手の初優勝が続く今季ツアー。その波に乗ろうと27歳も懸命だ。17番のイーグルで最終日の期待を残した。右ラフからフライヤーを計算した2打目。245ヤードから3アイアンで左横5メートルに乗っけた。これを沈めて「チャンスが来たので頑張りたい」。5打差2位から頂点をにらんだ。

プロ5年目。
上位で迎えた土曜日も、「慣れないころはバタバタしたが、今日は1日、落ち着いてやれた」。プロ転向の13年にQTランク3位で、デビュー年の本格参戦を実現させても初シードには届かず、一時は出場権すら失うなど苦労を重ねた経験も糧に、年々逞しさを増してきた。
再び、QT3位の資格でツアーに舞い戻った今季。
「先週、出水田選手が初優勝を飾ったように、僕にもできるという気持ちはすごくある」。
心の強さも整った。

「いま、ショットの調子は凄く良い」。
コーチの青山充さんは、香川西高校の3つ先輩、片岡大育の米ツアー入れ替え戦に付き添い渡米中だが、木下には代わりにショットをみてくれる、優しい“師匠”もいてくれる。
恒例の宮崎合宿に続いて、先月は北海道で合宿を開いた谷口徹。昨年、地元奈良県のジュニアスクールで、共に講師として参加したのをご縁に、アドバイスを受けるようになった。

ダウンスイングで腰が止まってしまう悪いクセ防止に、「最後のフィニッシュまで回していけと、いつも言われる」。
この夏に、改めて指摘を受けたことが難コースでも生きている。

木下もテレビの前で、感動のVシーンに涙した。今年、5月の日本プロで大会史上最年長Vを達成した“師匠”が長年、貫くプロ哲学。
「若い頃から自分に金を使え」。
スポーツ選手は体が資本。日頃のケアや、会場の移動にケチると大ケガにもつながる。
「だから僕も頑張って、グリーン車にビジネスです」と木下も、自身に投資を惜しまず特等席に乗って、目指すVロード。
「トップとは少し差がありますが前半戦に圧をかけていく。後半、勝負をかけていく」。
師匠譲りのゲームプランも整った。


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