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“谷口サンタ”が恒例の里帰り(12月25日)

今年はスクール一期生の木下稜介(左)が、みごと初シードで講師に昇格!! 今や愛弟子の一人が成長して、師匠と学び舎に帰ってきた
この日は同時にシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で主催者から頂いたイーグル賞の「テーブルマークパックごはん1年分(※1)」を、県の児童養護施設3か所(※2)に届けたことが、JGTOを通じて発表された。
そして恒例の里帰りの今年の手土産は今年1年かけて、ツアー会場で男女プロから自ら集めて歩いた抽選箱いっぱいのサインボールだった。
クリスマスの家族旅行に発つ直前に、今年も“谷口サンタ”が地元・奈良にプレゼントを届けに行った。

12月25日に行われた、毎年恒例の「奈良県冬季ジュニアゴルフスクール」で、今年は戦勝報告が出来たことも、50歳には嬉しい。
大会最年長Vによる、5年ぶりのツアー通算20勝目に到達したのは今年5月の日本プロ。スクール主宰の杉本真美(まみ)プロも、レッスン会の冒頭でその劇的な勝ちっぷりを、子どもたちに話して聞かせてくださった。
それを合図に今年も愛弟子を伴い、子どもたちの前に進み出た谷口徹。毎年、このスクールには自分がこれはと見込んだ若手を連れて来るのが常だが「今年はみごと“昇格”した木下プロが一緒です」。

木下稜介はこのスクールの一期生として、小4で入塾。「谷口さんが、講師として来てくださるようになったのは、僕が中3の時」。
以来レッスン中に、谷口のバッグを運んだりするようになった“キャディ係”は13年のプロ入り後もしばらく続いたが、初シード入りを果たした今年はついに木下も、谷口とともに講師をつとめさせてもらえることになった。
「まさか谷口さんと並んでここに立てるとは。あのときは、想像もつかなかった。当時の僕には遠すぎる存在でした」。
昨年までは、ただただ裏方として仰ぎ見ているだけだったが今年はついに、現役の塾生にバトンタッチもできた。

今年、木下に代わって谷口のクラブを運んでくれた興國高校2年の島末大洋さんと、同1年の田中裕基さんも、稀有なチャンスを喜んでくれた。
レッスン会は、最初クラブハウスでプロと参加ジュニア31人との一問一答のあと、練習グリーンに場所を移して、さまざまなライから打つ小技を学びながら、プロとの勝負形式で行われた。
2人のプロにクラブを渡したり、拭いたり、島末さんも田中さんも、献身的な仕事の合間に2人のキャディバッグの中身をそっと覗きこんだり、フェースの溝をまじまじと観察したり。
「こんなに近くでプロのスイングを見させていただくこともそうですが、プロのクラブを触らせてもらえるなんて、めったにない機会。すごく勉強になりました」と将来は、プロを目指している田中さんにも島末さんにも、貴重な1日。

「僕の時代はいま以上に、こうしてプロの方と触れ合える機会なんてなかった。あれからもう、十数年が経ちましたが今もこうして、地道な活動を続けている谷口さん。尊敬してます」と木下も改めて、ベテランのその背中に奮い立つにも十分な冬の1日となった。

会場は、毎年極寒のナパラゴルフクラブ・一本松コースも今年はいつになく、ぽかぽか陽気にベテランの口は、いつも以上に滑らか。
ジュニアのレッスン中にも愛弟子の木下に、手厳しい谷口。
「そんなパット打ってるようじゃ、勝てないぞ…!!」
思えば木下が、このオフから谷口恒例の宮崎合宿に初参加ができるようになったのも、このジュニアスクールがきっかけだった。
谷口のバッグを運びながら直談判したのはちょうど1年前のクリスマスのこの日。
「あの日をきっかけに、谷口さんにいろいろ教えていただけるようになった」。
谷口は、確かにいつも歯に衣着せないが、そこにはいっぱいの愛が詰まっている。
この1年で、木下にももうそれが、すっかり理解できるまでになった。
「今年、賞金ランク54位で初シード入りができたのは、谷口さんのおかげです」。
地元奈良で、今度は自分が感謝の連鎖を紡いでいきたいと、木下は思う。
「僕もここにいる子たちがプロとして、ツアーに出てくる時まで生き残っとかないと。谷口さんのように、若手の壁として目標とされる存在に、成長していかなければいけない」。

レッスン会の最後に2人のプロに、感動の手紙を書いて読み聞かせてくれた、帝塚山(てづかやま)小学校6年の福田昂平(こうへい)くん。
「来年はツアーで、谷口プロと木下プロの接戦が見られるのを楽しみにしています!!」。
「まだまだ僕は、谷口さんには歯が立たない。来年はまず、谷口さんに勝てるように頑張っていきたいと思います」と、請け合った木下。
谷口も「来年もまた、1勝できるように頑張りたい」と、気合が入った。
来年のクリスマスには、また2人揃ってさらにビッグな贈り物が用意できるといい。

※1)シーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の最終日に17番ホールでかけられたJT提供のイーグル賞の「テーブルマークパックごはん『国産こしひかり』1年分(16ケース:384食分)」を獲得したのは谷口のほかに4人おり、うち崔虎星(チェホソン)は神戸大学付属特別支援学校への寄贈を決めています。

※2)谷口がイーグル賞の寄贈を決めた奈良県の児童養護施設は、佐保山荘とライフイン郡山とヒューマンかつらぎの3か所です。
  • 抽選箱も谷口お手製!! 箱一杯の男女プロのサインボールは谷口が自ら会場で集めて歩いたもの。もちろん、石川・松山のボールも…!!
  • 木下(右から3番目)は杉本プロ(同2番目、白ダウン)の教え子でもある。このスクールで、中3のときに初めて谷口と出会い、”弟子入り”。ゆかりの場所で連鎖をつむぐ!
  • 木下に代わって“キャディ”をつとめてくれた田中さんと島末さん(左から)。プロのクラブを丁寧に拭きあげながら、その道具をじっくり観察!!
  • プロ2人にあてて、感動の手紙を書いて朗読してくれた福田くん(中央)、ありがとう。またここで会おうね。

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