Tournament article

ゴルフ日本シリーズJTカップ 2011

谷口徹は「誰が日本人で一番強いか」

そして、もう一人のアラフォー谷口は、雨模様の気温6.4度にも、闘志ムンムン。この日の冷え込みも、ものともしない。「途中で雨も上がってくれたし、風もそんなになかったし、思ったより寒くなかった。記憶にある手がかじかむゴルフに比べたら、こんなのまだ序の口です」と力強く言ったその頬も、ほんのりと赤く染まる血色の良さ。

谷口もやはり、最後の難しい18番パー3で、「ティショットはドローが強すぎた」と左に外しながら、「良いOKパーが取れた。ボギーを打たずに出来て良かった。初日に良いスタートが切れて予定どおりというのも良かった」と、納得の66。

「賞金王だけ狙っていたのに」。
今大会と合わせて残り2戦の連勝が必要だった先週のカシオワールドオープンは、最終日に2番で絶好のバーディパットを外したばかりか、返しの1メートルも決められず、「賞金王のために頑張ってきたのに。これでチャンスが無くなったと思ったら、集中力がなくなった」と、2番に続いて、3番、5番でも3パットが立て続き、76を打って46位に沈んだ。

あっさりと、裵相文(ベサンムン)にキングの座を譲り渡したショックをどうにか癒して、乗り込んできたこのツアー最終戦。
さっそく新しいモチベーションも定まった。

「日本人で誰が一番強いか。見せてやる」。
2番手争いに闘志を燃やす43歳は、初日のペアリングにも燃えた。
現在、賞金ランク2位の高山忠洋と、同4位の小田孔明。「彼らに、日本人の一番を取られるのはしゃくだから」と、なおさら気を張った。
「やつらにだけは負けないように。レベルの違いを見せておいた」と、胸を張った首位タイスタート。

そして同スコアには、昨年のこの大会で、最後まで激しいバトルを繰り広げた同じ40代の藤田寛之。
「今年も僕とやりたいみたいですね」とニヤリと笑って、「このコースはロングアイアンが要らない。僕向きなんで。誰にも負けない自信、あります。今度こそ、最終日に僕が一番を獲りたい」。
昨年のリベンジへの熱い思いもまた、闘志に拍車をかける。

関連記事